ハチラボ夏休みワークショップ『風と旅するタネの模型作り』…SDGsと生物多様性のお話も
渋谷区こども科学センター・ハチラボの夏休みワークショップで、
『風と旅するタネの模型作り』の講師をしてきました。
講師は私(正多面体クラブ)ですが、『風と旅するタネ』の配布用/展示用のタネは あうるの森さんの協力無くしてはできないので、
『正多面体クラブ&あうるの森』での実施です。
で、この日のために用意したスライドが 54ページにもなってしまいまして…
90分のワークショップで、模型作りにはそんなに時間がかからないので、あれも、これも、お話しできるゾ! と、これまでに実施した「飛ぶ種」のスライドをかき集めたら、54ページにもなってしまった😅
まぁ、どんなスライドだったのか、どんなことをお話したのか、その記録としてスライドを並べておきます。
イントロでは「どんな タネ 知ってる?」と子供たちに問いかけ、みんなの頭をタネモードにします。
あなたも、どれくらいタネの名前を思いつくか指折り数えてみてね🫘
まぁたいてい果物(くだもの)の名前が一番よく出てきますが、子供たちの答えのなかに「米」があった! あ、それ私も忘れていたよ💧 米は大事なタネですね。すると、麦もトウモロコシも…
私の科学教室/ワークショップでの進行のスタイルは
まず作る。お話はあと! ですが、「飛ぶ種」の場合は、まず飛ぶ種がどんなものか
身近にある飛ぶ種を全員に配って、その観察から始めます。
ヒマラヤスギ、トウカエデ、ニワウルシのタネは、どれもクルクル回るタイプのタネで、これを投げ上げてクルクル回って落ちてくるのを見ると、ここでかなり盛り上がります😃
飛ぶ種の二大巨頭が「アルソミトラ・マクロカルパ」と「フタバガキ」です。(個人的な見解です😅)
アルソミトラとフタバガキの種は日本の公園では拾えないので、模型を作ります。
アルソミトラもフタバガキも一般には知られていないでしょうから、まずその種がどんなふうに飛ぶのかをネットで見つけた動画で見てもらいます。(引用した動画/画像の出典はスライド中に記しています。10年前にこのアイテムを実施したときにネットで探した画像の多くがリンク切れになってます。まだリンクが有効なもの、最近探したものは ⇒でリンクを示しています。)
⇒Massimo さんのツイート
▼フタバガキの模型
▼アルソミトラの模型
飛ぶ種の模型作りはここまでで、あともう少し飛ぶ種の観察
▼桐(キリ)のタネの観察
小さな桐のタネはハンディ顕微鏡を使って観察します
▼タンポポの綿毛の観察
タンポポの種子(痩果)をハンディ顕微鏡で観察すると
👇こんなにトゲトゲ
▼風と旅するタネの標本
この辺で休憩🍵 あとはお話タイムです😊
▼フタバガキってどんな植物?
⇒東南アジア熱帯雨林の「一斉開花」現象の予測に成功|国際農林水産業研究センター/九州大学
同じ種類の植物の花が、同じ季節に咲くのはなぜ? 👈考えてみてね
⇒Tomoki SANDO さんのツイート
👆こちらはクルクル回る様子が分るようにスローの動画ですが
実際は👇
⇒Tomoki SANDO さんのツイート
『乾季に降るスコールは時として凄まじく、降り始める前に台風並みの風が吹くことも多い。それで遠方まで吹き飛ばされます。』
【スコールとはどんな天気?】雨ではなく風のことだった?!|晴ノート
『雨や雷を伴うこともある、急に強くなる強風のこと』
▼アルソミトラってどんな植物?
⇒自然の実色|ジャムこばやし
板橋区立 熱帯環境植物館 に行くと…
ガラスにへばりついたアルソミトラの蔓(つる)と
ドアの取っ手に埋め込まれたフタバガキの実を見ることができます。
▼ここからは色々な種子散布のお話
バンクシアの実は実際に焼いて、口が開くと中から種子が出てくるのを見てもらいました。
▼バイオミメディクス
▼シダーローズ/ヒマラヤスギ
▼SDGs
目標15 陸の豊かさを守ろう 👈この目標達成のためには、多くの人々に植物に興味を持ってもらうことが必要だと思うんです。
その手段の一つが『風と旅するタネの模型作り』なんです🌿
そして(目標15)陸の豊かさ(目標14)海の豊かさを守るためには
生物多様性がなぜ重要なのかを知る必要があります。
『生きものと生きものの「つながり」はとても複雑です。
そして、この「つながり」は、「より複雑」であるほど、その生態系は安定しているといえます。
なぜなら、「複雑」であれば、もしある生き物がいなくなっても残った生き物が代わりを果たし、つながりが修復されやすいからです。
つまり生態系の安定にとって「複雑」ということがとても大切なのです。』NHK高校講座 生物基礎 生態系における植物の役割 より
この日の参加者は 19人
感想(おもしろかった、ふつう、おもしろくなかった)
おもしろかった:18人 未記入:1人
感想から(抜粋)
・複雑なことが生態系の安定にとって大切だとしれて びっくりでした。👈保護者の感想
・たねについてくわしく知れた
・もっととばすには どうやってとばすのか しりたくなった。
・たねがとぶところがおもしろかったです。
・種子がこんなにおもしろく飛ぶことを知れて楽しかったです。
・アルソミトラがスーーっと飛ぶ様子が面白かったです。
ワークショップの様子
この日はワークショップの様子を取材に来ていました。
私もインタビューを受けたのですが、その放送を見逃した💧
インタビューの中で「教えるのではなく、発見するお手伝いをする」とか言ってたんですが、今54ページのスライドを見て…
発見するお手伝いより、教えてる方が多くないか?と反省😅
講師卓の上に置いてある「せいろ蒸し器」みたいな物は
▼クルクル回るタネのホバリング装置です!
サーキュレーターの上に、ストローを並べた「整流器」を置き
その上にヒマラヤスギやマツの種を乗せると、下からの風で種がクルクル回ってホバリングします。
あ~ この「クルクル回るタネ ホバリング装置」の作り方とホバリングしている動画をまだブログに載せてなかった💧💧
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