ガラス教育機関合同作品展(第15回 2022)に行ってきた
GEN Glass Educational Network
第15回 ガラス教育機関合同作品展(2022/03/09~14)東京都美術館に行ってきました。
去年 ガラス教育機関合同作品展(第14回)に行って、なかなか面白かったので、今年も行ってきた。
ではまた、いつものように、私のお気に入り作品を並べておきます。
まずは、一番ほっこり😊した作品から…
▼ガラスによる暮らしの「いといしさ」の表現 知久悠葵 長岡造形大学/大学院2年(キルンキャスト)
△ヤクルトの花瓶
△酔っぱらいのおじさん
△お昼休み
⇒ゆうき @0219cYuki|Twitter
⇒修士2年の知久さんが芸術工学会奨励賞受賞|長岡造形大学
以下は歩いた順に…
▼起源 鍋谷夏希 近畿大学/3年(キルンキャスト)
この本に命の理が記されていて、そこから命が芽生えた… みたいな?(作品から勝手に物語を妄想してます😅)
▼Dèesse de la lune 阿部鈴 近畿大学/4年(ステンドグラス、グリザイユ絵付)
“Dèesse de la lune”とは?
フランス語で「月の女神」なんですね。
12人の月の女神がいたんですけど、全員撮ってないので、4人をピックアップ👧
中に照明があったら、もっと作品が映えたんじゃない?
▼泡沫鏡蓮 石原優華 近畿大学/4年(キルンキャスト)
▼16:23 萩原睦 東京藝術大学/大学院2年(キルンワーク)
この作品名『16:23』が、16時23分なのか? 16対23という比率なのか? どういう意味かは不明です。(妄想できません💧)
こちらにインタビュー記事がありました。
⇒「空間や記憶を切り取り内包する 『うつわ』 に広がる世界」藝大生インタビュー2021|工芸科 陶芸(ガラス造形)専攻・修士2年・萩原睦さん|東京都美術館×東京藝術大学 とびらプロジェクト
作品の中ほどにチョンと付いてるのは…
月です。そして、この月を科学的に解釈すると
「夕焼け空に三日月」ではなく、
「朝焼けの空に二十七夜の月」です。
または「夕焼け空に南半球の三日月」です。
月の満ち欠けの向きからそういうことになります。
三日月と二十七夜の月(または南半球の三日月)は欠け方が逆になります。
でも形はだいたい同じなので、
『明けゆくや二十七夜も三日の月』と松尾芭蕉も詠んでます🌙
おっと、また脱線してきたので戻ります😅
▼存在の果て Kristyna Venturova 東京藝術大学/大学院2年(フュージング/ガラスビーズ)
⇒Instagram
▽ガラスビーズの隙間を通る光と、テーブルでの反射
▽存在の果て…というか縁(ふち)
▼uru uru 野口真愛 富山ガラス造形研究所/2021年(ホットワーク)
▽ガラスと光が織りなすパターン
▼Line transition-446 竹岡健輔 富山ガラス造形研究所/2021年(キルンワーク、ホットワーク)
⇒Kensuke Takeoka Glass Works
▽ガラスの織物の中を覗き込むと、光が屈折してくるんですが…
ガラスの球体に織物の様なガラスを被せているのでしょうか?
▼“Clear”-my pal's story- 奥畑希美 武蔵野美術大学/学部4年(キルンワーク、ホットワーク)
“my pal”は「私のダチ」なんですね。
▼にゃんころり 渡邉美咲 武蔵野美術大学/学部4年(ホットワーク、エナメル絵付け)
▼樹皮 三浦杏 武蔵野美術大学/学部4年(キルンワーク)
樹皮から樹木を同定するのは難しいね~
▽これは「桜の樹皮」と分るけど
あ~!桜の樹皮は工芸品や茶筒などの日用品に使われてますけど、こんな風に種皮を剥いでるんですか~
⇒樺細工|角館 伝四郎 DENSIRO
▼私とガラスとパンと 市川詩乃 長岡造形大学/4年(キルンワーク・発泡ガラス)
『これはパンでありながらガラスであり、そしてなによりも私である。』
⇒私とガラスとパンとしての発泡ガラスの研究|長岡造形大学
※私と小鳥と鈴と
▼種 冨井弥樹 東京藝術大学/大学院2年(キルンワーク/ガラス、磁土)
アシナガバチの巣かと思ったら「種」でしたか。
何のタネなんだろう?
⇒Profile|Miki Tomii
▼繭 #5 姜懿山 女子美術大学/大学院1年(キルンキャスト)
あら、個展も開かれてたんですね。
⇒姜 懿山(きょう いざん) 個展 #0/#1|パウダーフュージング スタジオ
▼気配を掬う 田村くるみ 名古屋芸術大学/3年(吹きガラス)
「掬う」は「すくう」と読むのですか~
作品の名前は色々想いを込めてるだろうから、私の知らない漢字や言葉が色々出てきて、勉強になります😅
▼contrast 櫻木亜由美 名古屋芸術大学/3年(積層)
▽積層した縞々~
▼水鞠の憶い 清水菜月 名古屋芸術大学/4年(吹きガラス)
「憶い」は「おもい」なんですね。
「水鞠」は「みずまり」かな?
そして「水鞠」の楽しいところを見つけた! ※私は「手鞠」好き💛
▽ガラスと照明の織りなす光の輪
▽ガラスを透過してきた光だけじゃなく、屈折・反射した光の曲線もイイね~
これ、多数の照明が並ぶ展示会場だから現れる光のパターンですよね。
▼はぴねすわーるど@脳内 馬込菜穂 近畿大学/4年(ランプワーク)
ん~ 自分の脳内を形にしたらどうなるんだろう? と考えてみると面白い😅
▼voyager 三原航大 大阪芸術大学/4回生(キルンキャスト、コールドワーク)
“voyager”は「航海者」という意味より、宇宙探査機の方で有名ですね😅 ⇒「voyager」の画像検索結果
こういうイメージの作品好きなんですが、科学的にちょっと気になる点が…
オウムガイが泳いでいる(水中でプカプカしてる)ときの姿勢と ちょっと違うような…💧
▼tender flower 岡崎彩香 大阪芸術大学/4回生(キルンキャスト)
“tender”は「柔らかい、壊れやすい、かよわい」という意味なのね。
▽花弁の縁の壊れかけた儚げな感じがイイね~
▽それと「花脈」も
これと同じ作風の作品を去年も見て、大阪芸術大学だったよね~と思ったら、同じ作者でした。
▼contrast 塩路麻尋 大阪芸術大学/4回生(吹きガラス、サンドブラスト)
▼環幸 白神朝恵 倉敷芸術科学大学/4年(吹きガラス)
▼Grow up, more 谷田緑 秋田公立美術大学/4年(ホットワーク、キルンワーク、接着、スキガラス)
▼一緒に来て 黒澤有里 東京ガラス工芸研究所/夜間部応用科(キルンワーク)
▼明日にはもういない 安孫子菜央 東京ガラス工芸研究所/総合応用科(ボンド成形、炭化)
ガラスの「炭化」なんていう技法があるんだ。
⇒若い息吹 膨らむ夢 ガラス工芸の専門学校|東京新聞
最後は、この日の私のイチオシ
▼琳Ⅰ・琳Ⅱ 嶋津瑠奈 大阪芸術大学/短期大学部2年
『過去と未来、球が接して成る音の世界。』
「琳」という漢字は『玉が接して鳴る音の形容』なんですね。
技法が…(ブローイング、溶着、研磨加工、エングレービング)こんなに並んでて、凄いよね!
はぁ~ ガラス作品を堪能しました😊
※ガラス工芸の技法については👇こちらにまとまった解説がありました。
⇒ガラス工芸の種類|「ホットワーク」と「コールドワーク」の主な手法
ブロイーイングは吹きガラスで、
エングレービングはダイヤモンド製の鑿(のみ)で表面に模様を削る。
👆この作品はガラスが何層にも重なっていますが、その作り方を想像するに…
最初に外側の殻を作って、その内側にまたガラスを吹き込む。
内側にガラスを吹き込むには上部が開いてないと…だから、都度ガラス殻の上部を切り取り…
また内側にガラスを吹き込み… また内側にガラスを吹き込み…
切り取った断面は凸凹だから、研磨して平らにしたんでしょうね。
断面がグラデーションになるように、都度ガラスの色を微妙に変えて。
最後はエングレービングで表面に模様を彫った。うわぁ!手間かかってますね~
※関連記事
2021/03/10 ガラス教育機関合同作品展(第14回 2021年3月)に行ってきた
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