東京五美大卒展2022に行ってきた…私のお気に入りの作品たち
2020年に藝大卒展に行って以来、美大の卒展巡りが楽しい😊 のだが、まだ「卒展の時期だね~」と季節から自然と思いつくまでに至らず「あ、見に行くの忘れてた💧」なんてことがある。
でも、東京五美術大学連合卒業・修了制作展 👈これイイね!5つの美大の卒業・修了制作をまとめて見られます😃
3/2(水)11時に国立新美術館に入って、3時間。五美大卒展を楽しんできました。その中から、私のお気に入りの作品を並べておきます。
まずは、順路的には最後になりますが、お気に入り作品が多かった女子美術大学から。
▼瞳は常に静観しているⅡ 石井杏奈(博士前期課程 洋画研究領域)キャンバス、油彩
ここからは女子美か~ と入っていくと、まず目に飛び込んでくる この瞳!
これと同じ作風の JOSHIBISION 2020 でも見たんですけど、こういう作風は女子美のトレンドなの? と思ったが… 作者が同じでした。
それと、これを撮っていて面白かったのは、カメラが「顔認識」してる~
参考リンク⇒Q289 カメラの顔認識の仕組みはどうなっていますか?|FELLOWS
▼苦悶纏綿 朱 怡/Yi ZUI(洋画専攻 絵画)油彩、キャンバス
タコだぁ~!
でも題名は『苦悶纏綿』
「纏綿」(てんめん)と読んで、意味は『物がまつわりつくこと。からみつくこと。』なんですね。
作者の想いは…『なにかがうまく行かない時に必ず感じる挫折感、悔しい、不安など負の感情をタコやタコの触手に具現化した。巨大なタコの触手に纏われ、迫られる様子は「苦悶」を感じさせる。その一方、それら負の感情があるからこそ頑張ろうと思える場合もある。成長していく途中にぶつかって零れ落ちる宝石のようにそばに静かに輝いてくれる。色んな形に「纏綿」するタコの触手のように。』
では、纏綿するタコの触手を鑑賞~
▽苦悶纏綿(3)
▽苦悶纏綿(4)
▼祈り・願い・呪い 春木彩香(日本画専攻)
ああっ女神さまっ て思ってしまった😅
日本画だから、天女か観音様?
中央より、左端のお姉さんに惹かれる私😊
そして、今回のイチオシ!
▼The way is my way 山崎千夏(立体アート専攻)
クマさんが我が道を行く~🐻
👆自信に満ちて歩いてる時もあれば、
👇しゃがみこんで考える時もあるよね。
もしかして、アリさんの観察をしてるのか?😅
そして、こちらも傑作!
▼鶏 砂坂深雪(立体アート専攻)
ボール紙でこれだけリアルなニワトリを表現するとは!!
目やとさか(鶏冠)の作りがスゴイね。羽一枚一枚を作ってはいないけど、羽だよね~
▼静かな愛と 大西瑠菜(立体アート専攻)
▼鯉集り 松本夏帆(立体アート専攻)
池の鯉、こんな風に集まってくるよね~😃
▼おもい 奥西祥子(美術教育専攻)
でっかいカエルだ~!
そして背中のお尻の方に子?カエルがいっぱいのってる。
それは重いでしょう🤣 それとも、母の想い?
▼NYMPH 余 詩頴/YU ShiYing(博士前期課程 立体芸術研究領域)
“NYMPH”とは?
ニンフ 山・川・森などにすむ美少女の姿をした精霊
これはカマキリのニンフ
お腹が大きく反っているので、カマキリの幼生(妖精)じゃなくて、精霊(ニンフ)ですね。
▼回転 久保奈菜(立体アート専攻)
ん、回ってる回ってる🌀
▼Pangolin 和田彩花(立体アート専攻)
“Pangolin”とは?「センザンコウ」ですが、世界で一番密猟される哺乳類って💧
⇒世界で一番密猟される哺乳類、センザンコウ - WWFジャパン
『2019年にアフリカから密輸されたウロコは97トンにもおよび、これは、センザンコウ15万頭に相当。5分に一頭が密猟されていると試算されています。』👈ひどすぎる😢
誰が買うの?
『科学的な根拠がないものの、ウロコにさまざまな治癒効果があると信じられており、主に中国やベトナムで伝統薬として利用されています』💧💧
アート作品から密漁・自然保護の問題を知ることになるとは思わなかった。。。
はぁ~ 女子美の立体アート専攻 なかなか面白いね。また来年も見に来よう😊
さて、それでは順路の先頭に戻って、私のお気に入りを並べて行きますね。
■ 日本大学芸術学部 ■
▼遭遇 切田久美子(彫刻専攻)鉄
この緻密な鉄の集合に「お!」っとなった。
『遭遇』か~
私のイメージは「つむじ」と「毛根」💧
▼見る 杜 志豪/DU ZHIHAO(彫刻専攻)コンクリート・樹脂・LED・木材
👆こっちから見ると「目」ですが、
👇裏側を見ると…
巻貝なんです。蓋付きです!
巻貝コレクションとして「蓋」があると評価高いです。
おもちゃコレクションで「箱」があると評価高いように😅
▼DOM ROSA 綿井優太(絵画専攻)ケント紙・鉛筆
“DOM ROSA”とは
『ドムローザは人々をたちまち虜にしていくピンクシャンパーニュの魅惑の香り』なんですか~
■ 多摩美術大学 ■
▼あのあと 金属棟の定盤 長岩実穂(博士前期課程 彫刻専攻)
一枚の鉄板なんですが、
その表面が「侘び錆び」じゃなくて「侘び寂び」です🍵
▼I take a Piece of cake and God makes a mistake. オヤマ アツキ(博士前期課程 彫刻専攻)
“I TAKE A PIECE OF CAKE AND GOD MAKE A MISTAKE.”というタイトルが光り輝いて意味深ですけど、神様は何を間違えたのでしょうね?
▼墜落 ZHOU Zixiang(彫刻学科)
スマホの画面を見過ぎて、電脳世界に落ちてしまったの?
▼必至の間隔 鈴木しなの(彫刻学科)
これを見ていて…
👇ここが気になって…
カメラの「顔認識」は反応しませんでしたが、私の脳が反応した😅
▼冬来たりなば春遠からじ 林天駒/LIN Tianju(博士前期課程 日本画研究領域)
冬枯れの蓮池に来ているこの野鳥は何でしょうね?
▼瞬間と愛 平井奈々子(日本画専攻)
これ、いいな~~ 右から左へ… 躍動感、そして 動から静 素足の女子😊
▼色彩を描く-橙- 松原佳代(日本画専攻)
■ 東京造形大学 ■
▼layer 八木沢靖子 陶、合板
これって、粘土を薄~く伸ばして、重ねて積み上げて、焼いたの?
■ 武蔵野美術大学 ■
▼Poderosa 徳竹玲音(造形学部 彫刻学科)鉄、細断、溶接
“Poderosa”とは? スペイン語で 強力、力強い という意味
鉄を細断して溶接して作ったんですね。
鉄辺は何千枚あるんだろう?
※卒展で大きな作品を見るたびに思うんですけど、この後これらの作品はどうなるのでしょうね? 自宅に置いておくわけにもいかないでしょうし。
▼命の生まれるところ 伊藤大悟(造形学部 油絵専攻)木炭、アクリル
この作品、アクリルと木炭を重ねて、それを削っているんですね。
▼彩雲飛 sai-un-hi 土屋悠/Haruka TSUCHIYA(造形学部 日本画学科)
今回の作品の中の傑作です!
全体を小さな画像で見ても、そのワンダーな世界観は伝わりませんので、細部・ディテールを見ていきましょう…
▽鷲
▽蛸
▽龍、亀
▽熊
▽象、犀
…何れも凄い造形ですね~😲
最後にこの作品『彩雲飛』の立体感のわかる全体像
あ、鷹の上に馬もいた! 気付いてなかった生きもの他にも多々ある。
以上、東京五美大卒展2022 私のお気に入りの25作品、48枚の画像でした。
では最後に、国立新美術館の建物(黒川紀章設計 2006年)も鑑賞~
※関連記事
2020/02/01 『最後の秘境 東京藝大』の卒展に行ったら、足が棒になるほど面白かった~
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