ガラス教育機関合同作品展(第14回 2021年3月)に行ってきた
GEN Glass Educational Network
第14回 ガラス教育機関合同作品展(2021/03/09~13)東京都美術館に行ってきました。
で、いつものように、私のお気に入り作品を並べておきます😊
▼glasscape_0-1,2,3 山田奈生子 多摩美術大学 (ホットワーク、バーナーワーク)
ガラスのリングがドーム状に、ランダムなようで規則正しくつながっています。
黒い台が作品の鏡像を映すので、視線を低くして作品を見ると面白い。
ところで、作品の展示台って、作品を魅せるために重要ですよね~
この作品の場合は鏡面仕上げの黒だね! 鏡を台にしたら天井や壁や周囲の要らないものが映り込んじゃうからね。
この作品はリングのリングがいくつも絡まってます。
『衝突する銀河~』って感じ
一つだけ離れてるガラスの輪を、五つ並んだ輪に向けて転がしたい~
そうすると、反対側から一つの輪が転がりだして『運動量保存の法則~』😅
穴あきリングのように見えますが、貫通した穴は開いていません。中央に円盤状の空気の層があって、こう見えているようです。
黒い台に映った鏡像の方に虹色スペクトル見える✨
▼Wither 岡崎紗香 大阪芸術大学 (フュージング)
作品名の“Wither”は「枯れる」という意味なのですね。
枯れた花の「葉脈」をガラスで表現してるんですね。
あ、花も「葉脈」と言うのだろうか?
でも、葉が変化して花になったのだから「葉脈」と言ってもいいような気はするが…
「花 葉脈」で検索したら…
⇒花弁の筋(水分や栄養分を運ぶ管)の名称を知りたい。|レファレンス協同データベース によりますと…『「花脈」という言葉の記載あり。』で、「花脈」と言うようです。
で、「花脈」で検索したら… この画像は美しい~
⇒アジサイの葉脈(花脈)|野の花と星達に会えるといいね
▼TIme Capsule 三原航大 大阪芸術大学 (サンドキャスト)
ガラスの中にオウムガイが埋まってる~
▼湧きあがる ~spring up the lights~ 古海桂 東京ガラス工芸研究所 (積層、カット、研磨)
▼musuhi 北岡友浩 東京ガラス工芸研究所 (キルンワーク)
作品名の musuhi (むすひ)は「結ひ」なのかな?
▼言々句々 田口芽生 多摩美術大学 (ホットワーク、キャスティング、フュージング)
作品名の「言々句々」は何と読むのでしょうね?
⇒“言々句々”のいろいろな読み方と例文|ふりがな文庫
「げんげんくく」ですか~
ふりがな文庫は『作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としている』へ~!
そして、国立国会図書館からリンクされてるんだ~!
「言々句々」は、一語一語を絞り出すように、切々と語る様子なのかな。
一つ一つ載せてると6作品もあるので、一つだけアップで…
▼つなぐ 杉浦万作 東京ガラス工芸研究所 (積層、研磨)
ガラス作品の展示に光は重要ですね。
ガラスと光が織りなす模様が楽しい😊
それと、反射・屈折した光も
この作品は「積層」してるので、各層に閉じ込められた光の水面が見える~
▼復号 奥野陽平 東京ガラス工芸研究所 (パート・ド・ヴェール)
何で「復号」という作品名なのでしょう?
それと「パート・ド・ヴェール」という技法は?
⇒パート・ド・ヴェール - Wikipedia に解説がありますが、
⇒パート・ド・ヴェール | Ishida Glass Studio によりますと…『吹きガラスの発明と共に滅びますが、アールヌーボーの時代にフランスで再興されました。しかし、一子相伝のため、再び途絶えた幻の技法』なんだそうです。
その幻の技法が日本で再現されたんですか! だから「復号」なのかな?
あ、パート・ド・ヴェールの教室もある~
⇒パート・ド・ヴェールとは|グラスアートクラス
『吹きガラスのように熱く溶けたガラスを扱うわけではないので、安全で落ち着いて制作できます。』ほう。
ということは… ガラスの正多面体も作れる!?
▼雨 田中裕子 東京ガラス工芸研究所 (スランピング)
こういう「鉄とガラス」の作品 好き😊
錆びかけた鉄のボルトが規則正しく林立してるのイイね~
そして、そこに「光」が加わると…
💛形というか、芽生えた双葉🌱
ところで「スランピング」という技法は?
⇒ガラスの技法 スランピング|富山市
『加熱することにより自重でガラスを変形させる技法』
▼音で包む 池永遥香 女子美術大学 (キルンキャスト)
「キルンキャスト」という技法は?
⇒ガラスの技法 キルンワーク|富山市
『耐火石膏で作った型に、粉状のガラスを詰めたものを焼成する技法』
●ところで、富山市ってガラス工芸が盛んなんですか?
⇒ガラスの街とやま|富山市の ガラスの街とやまの歴史[PDF] によりますと…『そもそもの発端は…富山の売薬に由来します。明治・大正期には、ガラスの薬瓶の製造が盛んに行われており、戦前は富山駅周辺を中心に溶解炉をもつガラス工場が10社以上あったといわれています。』へ~!
・学びの場⇒富山ガラス造形研究所
・制作の場⇒富山ガラス工房
・鑑賞の場⇒富山市ガラス美術館
なんか、富山に行ってみたくなってきた😊
富山と言ったら『能作』に行ってみたいと思ってたし。
⇒工場見学・体験|能作
▼そのさきへ 鈴木絵美子 女子美術大学 (板ガラス造形)
一見、薄く色づいたガラスの塊ですが、板ガラスを積層してるから、
見る角度によっては…ガラリと変わる。
▼音の痕跡 杉本遥 女子美術大学 (吹きガラス)
へ~!こんな大きいのも吹きガラスで作れるんだ~
↓ガラスと光と影がイイね
あ! ↓ここんとこの模様が捻じれてる~
▼宇宙模型 姜㦤倬 女子美術大学 (キルンキャスト)
作者の名前が読めなかった=変換できなかったので、一文字ずつ検索…
姜 キョウ
㦤 イ うるわしい
倬 タク あきらか
…なかなか良い名前なんですね。
作品名の『宇宙模型』も気になって、
この作品名から私がイメージしたのは↓こんなの😅
「エヴァンゲリオン ゼーレ モノリス」
「鋼の錬金術師 真理の扉」
▼狐の窓 矢野瑞季 東京ガラス工芸研究所 (宙吹き、カット、ダイヤモンドポイント)
作品名『狐の窓』なので、中央に狐が彫刻されています。
この彫刻の技法が「ダイヤモンドポイント」なんですね。
⇒1年生は「ダイヤモンドポイント技法」真っ只中。|東京ガラス工芸研究所スタッフのブログ
▼一人の旅 李佳慧 日本デザイン福祉専門学校 (宙吹き、ソリッドワーク)
また、ガラスと光に惹かれた。
▼Living glass -生々流転- 長谷部朔也 日本デザイン福祉専門学校 (宙吹き)
この「くねくね」は海洋生物をイメージしたのかな?
▼酔い 渡邉紫音 大阪芸術大学 (キルンキャスト、銅メッキ)
ガラスにメッキができるんだ!⇒「ガラス メッキ」で検索
去年初めて藝大卒展に行ったら足が棒になるほど面白かったので、今年も藝大卒展を見に行った。そして、他の美大の卒展も見に行ったら面白いんじゃない?と思い、JOSHIBISION 2020(女子美術大学卒業制作展)に行ってきた。
で、東京都美術館のホームページのカレンダーを見ていると、東京都美術館って色んな美術系の学校の卒展や、公募展や団体の展示会を一週間ぐらいのスパンで年間を通してやってるんですね~ 知らなかったよ。もっと東京都美術館を利用しよ。都民税納めてるし😅
そして今回は『ガラス教育機関合同作品展』を見てきたんですが、ガラス工芸って楽しいね😊
絵画だと基本は正面から見るだけだと思うんですが、ガラスは四方八方上下左右から見て、その作品のいくつもの表情を探して楽しむことができる。さらに、それに光と影が加わる。
『ガラス教育機関合同作品展』は藝大卒展などと比べると展示品の数は少ないのですが、見たあとの「面白かった~」という満足感はかなりありました。また来年も行くぞ!😊
※関連記事
2020/02/01 『最後の秘境 東京藝大』の卒展に行ったら、足が棒になるほど面白かった~
2021/01/29 藝大卒展2021 お気に入りの25作品(76枚の画像)
2021/03/02 JOSHIBISION 2020(女子美術大学卒業制作展)に行ってきた
2022/03/09 ガラス教育機関合同作品展(第15回 2022)に行ってきた
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