ビー玉万華鏡の仕組み
一般的な万華鏡は筒の先端にキラキラ✨ビーズなどのオブジェクトを置き、これを3枚の合わせ鏡で覗いて見ます。
→オブジェクトを変えられる万華鏡(Kaleidoscope)
一方、ビー玉万華鏡は筒の先にビー玉を取り付けただけ、オブジェクトは置きません。
→ビー玉万華鏡(Teleidoscope)
ビー玉万華鏡はビー玉の先にあるものを映し出す万華鏡です。
でも、なぜビー玉がビー玉の先にあるものを映し出すのでしょう?
それは~
「凸レンズ」は知ってるよね?
凸レンズで太陽の光を集めて紙を焦がす実験したことない?
⇒虫めがねで紙をこがす|NHK for School
凸レンズ(虫めがね)で太陽の光を集めたとき、光が一番小さく絞られたところが「焦点」、レンズから焦点までの距離が「焦点距離」です。
さて、凸レンズが厚くなると、焦点距離は短くなります。
さらに厚くなると、焦点距離はさらに短くなります。
普通のレンズは球面レンズです。
そして、レンズをどんどん厚くしていくと「球」になります。
ガラスの球体=ガラス玉⇒ビー玉ですね。
ガラス玉レンズの焦点は(ガラスの屈折率にもよりますが)だいたい球面になります。
球面が焦点になるので、そこに「像」を結びます。これを「結像」すると言います。
なので、ビー玉をかざして見ると~
ビー玉の先の景色がビー玉の表面に逆さになって映ってます。
ビー玉万華鏡は、ビー玉に映った像を3枚の「合わせ鏡」で繰り返し反射させることで、万華鏡の無限のパターンを作り出していたのです。
※ビー玉万華鏡は「自由研究」にちょうどいいネタだと思います。
※関連記事もどうぞ
2020/07/07 ビー玉で「再帰性反射」の実験
2018/04/21 『テーパードミラーのビー玉万華鏡』の作り方
2017/10/22 万華鏡の仕組み(合わせ鏡)
2019/04/24 『ミラーシステム』は万華鏡の「仕組み」ではありません
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2019/11/28 平面充填する万華鏡の三角形は3種類だけ!…なぜ?
※この記事を書くときに参考にしたページ
・ガラス玉レンズの焦点距離と倍率|光と色と
・レンズの製造工程 球面レンズができるまで|光と色と
・レンズを通る光|わかりやすい高校物理の部屋
・凸レンズのつくる像|わかりやすい高校物理の部屋
・球面レンズの曲率半径と焦点距離(レンズメーカーの公式)|FNの高校物理
・ちょっとためになる光学勉強会|008|ボールレンズ|シグマ光機株式会社
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