【横浜駅SF】の『自動改札』は免疫系
なんだ?このタイトルは…『横浜駅SF』
帯には…
『本州の99%が〈横浜駅〉に支配された!?』
『SF界も絶句!! 裏面に推薦コメント掲載⇒』
で裏側を見ると…
大森望[書評家]
2016年の日本SFベスト1かも!?
ぶっとんだ発想と緻密なディテール。
最高にわくわくする未来がここにある。
『アド・バード』(椎名誠)以来の独創的SFロードノベル。
藤井大洋[SF作家]
カクヨムで読んだとき、
どれだけモニタの前で笑ったことだろう。
『横浜駅SF』というタイトルに脱力した。
18きっぷに自動改札………
数行おきに投入されるネタに吹き出し続けた。
才能に嫉妬した。
これは読んでみなければ!と、購入。
ん~推薦コメント通りの面白さでした(^o^)
『構造遺伝界』←お~!これで横浜駅が自己増殖を始めちゃったんですね。
『自動改札』←ふだんピッしてる自動改札とはだいぶ違って、手足頭が付いてるんです。
つまりヒューマノイド(人型ロボット)なんですね。
横浜駅は自己増殖してるから生物とみなせます。
そして進化した生物には免疫機構がありますね。それが『自動改札』なんです!
免疫系は自己と非自己を認識し、非自己を攻撃しますが、
自動改札は「エキナカ」と非エキナカを、ヒトの体内に埋め込まれたマイクロチップ「スイカ」で識別し、非エキナカは横浜駅構外へ排除されます。←お~!なんとよくできたプロットでしょう(^o^)
ところで、横浜駅が巨大な生命体だとすると、その中で暮らすヒトは「腸内細菌」みたいなもんでしょかね~と、読んでいて思ってしまった。 ※あ、「腸内」は「体外」だから、エキナカ(体内)に暮らすヒトは腸内細菌とは違うな(^^;
目次もSFファンには味わい深いものですよ。
1.時計じかけのスイカ
2.構内二万営業キロ
3.アンドロイドは電化路線の夢を見るか?
4.あるいは駅でいっぱいの海
5.増築主の掟
6.改札器官
あ~久々に面白いSFをよんだ~(^o^)
あ、『横浜駅SF』の作者は 柞刈湯葉(いすかり ゆば) 生物学研究者だから、こういうSFが書けたのか~
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