正20面体サイコロ(ペーパークラフト)展開図
みなさん、普通の(立方体の)サイコロを振って不満に思ったことありません?
「なんで6までしか出ないんだよ~!」って(^^;
「0~9までの10種類の数字が出るサイコロがあったらいいのにな~」と思ったあなた。正20面体サイコロを作ってみましょう(^o^)/~
普通のサイコロは立方体=正6面体なので、6までしか出ません。正20面体のサイコロなら、20面ありますから、各面に0~9までの10種類の数字を2回配置すれば、0~9までの数字が等しい確率で出るサイコロになります。
■用意するもの
◆展開図を印刷するための、ちょっと厚めのA4の紙
※「ちょっと厚め」を数字で言うと…0.2mmぐらい。
※フォト光沢紙を使うと、光沢のある正多面体が作れるので、フォト光沢紙はお勧めです。
◆展開図を印刷する:以下のPDFを、ちょっと厚めのA4の紙に印刷してください。←正20面体サイコロ展開図
◆カッター,定規,カッティングマット
※ハサミで作れなくはないですが、正確さが命の正多面体ペーパークラフトを作るには、カッターと定規で切るのがお薦めです。カッティングマットは机をカッターで傷つけないためのものですから、なければ古新聞や古雑誌で代用しましょう。
◆折り筋をつけるためのヘラ
※お勧めはモデリングナイフですが、代用品としては… ペーパーナイフ,千枚通し,ハサミの刃の片側を使う,カッターナイフの刃のついていない側を使う など←モデリングナイフ
◆木工用ボンド(速乾でない、普通の木工用ボンド)
※ぺーバークラフト作りには「のり」より木工用ボンドがお薦めです。
※木工用ボンドは「速乾」でない、普通の木工用ボンドの方が良いです。「速乾」だと「乾く前に早く接着しなきゃ」と焦ったりして、正確な貼り合わせができないかも知れないので(^^;
普通の木工用ボンドでも薄~く塗って、指で上下から押さえれば即接着できます。
■作り方
正20面体サイコロの展開図はA4の用紙1枚で3個分ありますので、まずは3つに切り分けます。上図の赤線の部分を切りましょう。(ここは長い直線ですから、ハサミで切るよりはカッターで切った方が真っ直ぐに切れて良いと思います。)
カッターと定規で切る場合に注意して欲しいのが、定規の使い方。定規は片側の端が直角になっているものを使用し、カッターの刃を当てるのはこちら側です。目盛りがついていて斜めになっている側にカッターの刃を当てると、カッターを引いたときに刃が斜めになっている斜面に乗り上げ、紙を切らないで定規を傷つけてしまうことがあります。(下手をすれば自分の指を傷つけます。)
正20面体サイコロの展開図を1個1個に切り分けたら、まずは折り筋をつけます。展開図の点線が折り筋をつけるところです。(上図の赤線の部分になります。)
折り筋をつけたら、次は実線の部分に切り込みを入れます。(上図の赤線の部分になります。)
切込みを入れたら、先ほどつけた折り筋で折ります。折ってまた元に戻し、折り癖を付けておきます。
では、木工用ボンドで貼り合せていきましょう。白い三角形がのりしろです。最初に貼り合せるのは、中段の端にある「のりしろ」。これを中段の反対側の三角形の下に貼ります。ぐるっと丸めて円筒形にする感じです。
中段を貼り合せたら、上段と下段の三角形は、白い「のりしろ」を下に、色のついた三角形を上にします。そして三角形をピッタリ重ねれば…
ほら、三角形が5枚集まって五角形になります。(完成形が見えてきましたね。)
5枚集まっている三角形を1枚めくっては、下の「のりしろ」にボンドを薄~く塗って貼り合せます。ボンドを薄~く塗るには、ボンドの容器から直接「のりしろ」にボンドを出してはダメです。
要らない紙の上にボンドを出して、これまた要らない紙を写真のように切って、これをボンドを塗るためのヘラとして使います。
上段と下段、5枚ずつの三角形を一枚一枚貼り合わせていけば完成です。
※この正20面体サイコロの展開図は、「のりしろ」を一枚一枚貼っていけば出来上がるように工夫しています。2枚以上の「のりしろ」を同時に貼る必要がないので、比較的簡単に作れるペーパークラフトです。
三種類の正20面体サイコロの出来上がり~
左側と中央のサイコロの目は0~9、対面の数を足すと9になります。
右側のサイコロの目は1~10、対面の数を足すと11になります。
■正20面体サイコロは乱数発生器
正20面体サイコロを何度も振ると… 4 5 9 8 2 7 6 5 7 2 6 3 4 0 0 1 1 8 6 … というように、ランダムな(でたらめな)数字の列が出てきます。これを「乱数」といいます。そして、この乱数は現代社会でとっても役立っているんです。
でたらめな数字が何の役に立つのかって?... インターネットで安全な通信をするために乱数が使われています。あなたがゲーム機やPC、携帯/スマホでゲームをするなら、そこでも乱数が使われています。だから、たぶん、あなたは毎日 乱数を使っているんです。
■さらに…
正多面体は、正4,6,8,12,20面体と5種類あります。
他の正多面体もペーパークラフトで作ってみたいな~と思ったら→正多面体ペーパークラフト
正12面体でもサイコロを作ってみましょう。 正12面体サイコロ
黄道12宮サイコロ/惑星記号サイコロ
十二支サイコロ/花札サイコロ
※この記事の作成日は 2012/09/06
~.dion.ne.jp/~kagaku というサイトに載せていましたが、ホームページサービス(dion.ne.jp)が利用者減少のため2017/10/31で終了したので、ホームページのコンテンツをブログに移しました。
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