ビーズ正多面体ストラップ
「ストロー正多面体」を作っていて、ストローを切るのが面倒なので、ストローを竹ビーズに代え、さらに丸ビーズで作ったらどうなるかな~?と作ってみたら…なかなかキレイなので、ストラップも付けて「ビーズ正多面体ストラップ」にしてみました。(ストラップにしたのは「こうすれば可愛いアクセサリになるでしょ(^^)」と、イベントでの客寄せのためでして…(^^;)
それより、丸ビーズで正多面体を作ってみたら、新たな正多面体の不思議・発見が次々と!! 是非、実際に作って、正多面体の不思議を楽しんでください。
以下の説明はストロー正多面体を既に作ったことを前提にしています。ビーズ正多面体を作る前に、ストロー正多面体を作っておくことを強くお薦めします。
では、色々な方法で作った正多面体を眺めておきましょう。
↑集光プラスチックで作った正多面体(エッジが光って、分かり易い。正多面体説明用)
↓ストロー正多面体
↓ビーズ正多面体
↓ビー玉正多面体(「核モデル」とも呼ばれるらしい)
ビー玉正多面体は、ビー玉をエポキシ系接着剤でくっつけたものです。ビー玉正12面体を作るにはちょっとした技が必要です。
ビー玉正12面体とビーズ正12面体は形が似ているように見えますが、玉の数が全然違います。ビーズ正12面体のビーズは「辺」なので、30個。ビー玉正12面体のビー玉は「頂点」なので20個です。
■(ビーズ正多面体を作るために)用意するもの
・ビーズ(直径5mm~8mmぐらい)
※正4面体:6個,正6面体と正8面体:12個,正12面体と正12面体:30個
・テグス(ちょっと太めの6号がいいが、3号でも可)
※ストラップにした場合、力が加わって3号のテグスだと切れてしまうこともあるので、できれば6号のテグスがよい。
・ストラップ
※ビーズ,テグス,ストラップは、いずれも手芸用品店や100円ショップで売っています。
※6号のテグスは手芸用品店にないこともあるので、釣具屋さんで買ってもいいよ。
・はさみ,定規
■作り方
「ストロー正多面体」の、ストローをビーズに、ゴムひもをテグスに置き換えれば「ビーズ正多面体」は作れます!(皆さんの健闘を祈ります。)
ま~せっかくですから、もう少し説明しておきますね(^^;
ビーズ正多面体作りは、正4面体,正6面体,正12面体がお薦めですので、この3つのビーズ正多面体の編み方を「ストロー正20面体」の作り方を説明するために独自にあみ出した下記の記号と写真で説明します。
○ 右側のテグスに新しいビーズを通します。
× 左側のテグスを右側のテグスに通した最後のビーズに通しクロスさせます。
● 左側のテグスをテグスが一本だけ通っているビーズに通します。
〆 左右のテグスが一箇所に集まったら、テグスをかたく結んで、結んだ後のテグスの端をもう一度ビーズに通します。そして余ったテグスは切り落として完成です。(テグスを結んだところで切ると、テグスがほどけてしまうことがあるので「結んだ後のテグスの端をもう一度ビーズに通します」ここだけ、ビーズの中をテグスが3回通ることになります。こうしておくと、テグスがほどけにくくなります。ストラップにする場合は、テグスに力が加わることがあるので、この操作は必須です。)
あ~大事なことを一つ説明していませんでした。ビーズ正多面体ストラップにするには、最後の1個のビーズをテグスに通すときに、ストラップの金具も一緒に通します。
■正4面体
ストロー正4面体では…
作り始める前に「正4面体がどういう形をしているか」よ~く見ておきましょう。できあがりの形を観察しておくと、作っている途中で「わけわかんな~い」となることが予防できます(^^)v
…と書きましたが、ビーズ正多面体のできあがりの形は、本来の正多面体の形とかなり違っていますので、これがあまり役立ちません(^^; それより、ストロー正多面体と同じ手順で作ることが重要なので、ストロー正多面体とビーズ正多面体の手順写真を並べて示します。でもポイントは押さえておきましょう↓
・正4面体は、正三角形の集まりです。ですから、ビーズ3個で一つの正三角形を作ります。
・正4面体の頂点には、ビーズが3個集まります。●の操作をするのは「左側のテグスのところにビーズが3個集まったら」です。
■正6面体
正6面体(立方体)は、正4角形(正方形)の集まりです。ですから、ビーズ4個で一つの正4角形(正方形)を作ります。作り方のルールが正4面体と違うのはここだけです。
■正12面体
正12面体は、正5角形の集まりです。ですから、ビーズ5個で一つの正5角形を作ります。作り方のルールが正4面体,正6面体と違うのはここだけです。
■ビーズ正多面体の不思議
ストロー正多面体とビーズ正多面体の両方を作った人は、それらを手元に置いて、次のことを確認してください。
作ってない人は…このページの上の方に並んでいる写真を見ながら以下を読んでください。
◆正6面体と正8面体は、テグスの通し方を無視して、ビーズの並び方だけを比べると同じ形になってます!
◆正12面体と正20面体も、テグスの通し方を無視して、ビーズの並び方だけを比べると同じ形になってます!
こういう性質があるので、正6面体と正8面体、正12面体と正20面体は仲間で、この関係は「双対(そうつい)」と呼ばれています。
◆ストロー正多面体では、正6面体と正12面体が柔らかくて、ふにゃふにゃでした。
でもビーズ正多面体では、正6面体と正12面体が固くて、正8面体と正20面体が柔らかいです。
ストロー正多面体とビーズ正多面体で、固いのと柔らかいのが逆転します!これも「双対」だからでしょうか?
◆ストロー正6面体と正12面体が柔らかくて、ふにゃふにゃなのは、ストローとゴムひもでは正方形と正5角形が安定しない(簡単に変形してしまう)からでした。でも丸ビーズとテグスでは、正方形と正5角形がちゃんとできて固いです。なぜでしょう? これは図を書いて考えてみると理由が分かると思います。考えてみましょう。
◆正4面体はストロー正多面体でもビーズ正多面体でも固いです。正4面体は「双対」の仲間はなく、「自己双対(じこそうつい)」です。
◆ビーズ正4面体は、ぜんぜん正4面体らしくありません。よ~く見ると正8面体に見えます。ビー玉正8面体と比べると、ビーズ正4面体は同じ形をしています。ビーズ正多面体のビーズは「辺」なのですが、ビーズ正4面体のビーズは「頂点」だと見なすと正8面体になります。なぜそうなるのか?(簡単に分かり易く説明できないのですが…考えてみよう!という人にヒントは「切頂4面体」です。)
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※この記事の作成日は 2009/02/10
~.dion.ne.jp/~kagaku というサイトに載せていましたが、ホームページサービス(dion.ne.jp)が利用者減少のため2017/10/31で終了するので、ホームページのコンテンツをブログに移しました。
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