発泡スチロールペーパーで(飛ぶ種)アルソミトラの模型を作る
アルソミトラ・マクロカルパの種子は「飛ぶ種」です。そして、科学工作アイテムとしてアルソミトラの模型を作ろう!って実施するとき、「飛ぶおもちゃ」ではなく「種子の模型」として実施するためのガイダンスです。
左側はアルソミトラ・マクロカルパの種子(実物)
右側は模型
右上:紙製(飛びはイマイチ)
右中:発泡スチロールペーパー製
右下:発泡スチロールスライサーを自作して作ったもの
実物に似ている&実物と同様に良く飛ぶ模型は右下のものです。
でもこれを作るには発泡スチロール・スライサーを自作しなければなりません。
→発泡スチロール・スライサー(アルソミトラの種子の模型を作るために…)
ここが最大の難関で、作り方の詳細とノウハウは公開してますが、ここまでやるのはかなり大変。
そこで、市販の「発泡スチロールペーパー」を使えば、準備の手間を大幅軽減できます。
「発泡スチロールペーパー」はフジカットから入手できます。
⇒発泡スチロールペーパーのふわふわ飛行機価格|フジカット有限会社
フジカットの発泡スチロールペーパーを使って作ったのが上の写真の右中。
色が白で実物と違うのはいかんともしがたいところですが、実物をスキャンした種を貼れば、そこそこ「種子の模型」になります。
「アルソミトラ 模型」で画像検索すると、白い発泡スチロールペーパーに赤や青のシールを貼り付けたものが出てきますが…
↑こんなの「種子の模型」じゃない!「飛ぶおもちゃ」になっちゃってますよ~(^^;
科学工作での「アルソミトラの種子の模型」で伝えたいことは「種子散布」だと思うのですよ。「飛ぶ仕組み」ではない。飛ぶ仕組みを伝えたいのなら紙飛行機を作った方がいいですよ。
で、「種子散布」について伝えるためには、赤や青のシールじゃダメで、「種子」のシールが良いと思います。
左がアルソミトラの種子、右がそれをフォト光沢紙に印刷して貼り付けたもの。
白い発泡スチロールペーパーでも、この種子の画像を貼れば、かなり「種子の模型」らしくなります。
これなら、子供たちが自分が作ったものを飛行機の模型と勘違いすることはないでしょう。
では、発泡スチロールペーパーを使って(飛ぶ種)アルソミトラの模型を作る準備作業…
▼発泡スチロールペーパーを飛ぶ種1個分の大きさにカットします。
フジカットの発泡スチロールペーパーはA4サイズなので、飛ぶ種6枚分切り出すことはできます。
でも、これでは余白が少なくてギリギリなので、
A4を4分割して↓このくらいの余白があった方が型紙に沿って切りやすいと思います。
すると、購入する発泡スチロールペーパーの枚数は、予定実施数/4+α(予備) となります。
▼アルソミトラの翼果の型紙を印刷します。←このPDFを両面印刷してアルソミトラの翼果の形に切ります。
・型紙として使いまわす場合は厚紙に印刷します。そして、外形に沿って切っておきます。
・一回限りの使い切り→切った後はお持ち帰りとするなら普通紙に印刷します。
「アルソミトラ・マクロカルパ」という名前は一回聞いただけじゃすぐに忘れてしまいます。
型紙には『飛ぶ種 アルソミトラ・マクロカルパ(ウリ科)(インドネシア)』と印刷してありますから、型紙を持ち帰れば自分が作ったものが飛行機の模型ではなく飛ぶ種の模型であること、名前は「アルソミトラ・マクロカルパ」ということを思い出すことができます。
▼アルソミトラの種をフォト光沢紙に印刷て、切り分けます。←このPDFをフォト光沢紙に印刷します。
印刷した種画像は1個1個に切り分け、一つの模型で2枚使う(表と裏に貼る)ので、予定実施数×2個 用意しておきます。
※これを効率よく切るために…→アルソミトラの種子の模型の「種」を効率よくカットするノウハウ
種の画像を外形に沿って切るのは各自にやってもらいます。
種を発泡スチロールペーパーに貼るのは両面テープを使います。
時間に余裕がある、または両面テープが多数ある場合は、各自に両面テープを切って貼ってもらいますが、
余裕がない場合は、予め種の画像の裏側に両面テープを貼っておきます。こうすると、準備の手間は増えますが、両面テープは一巻で済むでしょう。
…これだけ準備しておけば、(飛ぶ種)アルソミトラの模型作りが実施できるでしょう。
でも、科学工作を「作っておしまい」にはしないでください。
科学工作をしたら、それに関する科学的なお話しを是非してください。
以下、参考リンクです。
・アルソミトラってどんな植物?
・種子散布
・(飛ぶ種)アルソミトラの種子の模型…発泡スチロール製
・アルソミトラはグライダーのように飛びません
・東芝未来科学館『飛ぶタネの模型を作ろう』で小学生と『バイオミメティクス』
・『とべとべアルソミトラ』東芝未来科学館でサイエンスコミュニケーション
・発見工房クリエイト理科実験教室『飛ぶ種の模型を作ろう、種が旅するかたちを考えよう』…楽しかったよ~
« 2016年の十五夜は満月ではなかったので…十六夜の月を… | トップページ | 国立科学博物館 牛の胃と腸 »
「作る」カテゴリの記事
- 【ダ・ヴィンチの星】ペーパークラフトを作ろう@川口市立科学館(2025.01.11)
- 60角星★竹ビーズ270本を1本のテグスで編む(2025.01.02)
- 60角星★ストロー270本を1本のゴムひもで編む(2024.12.28)
- (正12面体の各面を5分割した)60面体ジオデシックボールの編み方(2024.12.04)
- (正12面体の各面を5分割した)60面体ジオデシックボールを編む(2024.12.03)
正多面体クラブのホームページを楽しく拝見させていただきました。作ってみたくなるものばかりでワクワクしました。
私が住む自治体では、科学を楽しく学ぶイベントが毎年開催されております。来場者は、小学校低学年、園児が多く、工作を好む傾向にあります。
今年度は、「アルソミトラの種子」づくりをし、飛ばしてみようと計画しております。
そこで、正多面体クラブさまが紹介している「発泡スチロールで(飛ぶ種)アルソミトラを作る」を参考にさせていただきたくコメントをいたしました。ご了承いただけますでしょうか?
投稿: 西俊隆 | 2019年9月13日 (金) 10時17分
西俊隆さん
正多面体クラブのコンテンツは「科学を楽しく学ぶイベント」等で活用していただくことを目的として公開しています。
使用にあたっては「出典を明示してください」とだけお願いしています。
> 作ってみたくなるものばかりでワクワクしました。
それは嬉しいコメントです(^o^)
是非ご活用ください。
投稿: 正多面体クラブ | 2019年9月13日 (金) 22時57分