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2016年6月25日 (土)

発見工房クリエイト理科実験教室『飛ぶ種の模型を作ろう、種が旅するかたちを考えよう』…楽しかったよ~

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6/25(土) 発見工房クリエイト理科実験教室『飛ぶ種の模型を作ろう、種が旅するかたちを考えよう』の講師をしてきました。子供たち&保護者も楽しんでくれたようで、講師している私も楽しかったよ~(^o^)
この日の実施内容は、こちらに書いた通り→『飛ぶ種の模型を作ろう、種が旅するかたちを考えよう』発見工房クリエイト理科実験教室…準備中~
この日のタイムテーブル…
・イントロ 5分
・身近にある飛ぶ種の観察 15分
・フタバガキの模型作り&飛ばす(投げ上げる) 20分
・アルソミトラの模型作り&飛ばす(落とす) 20分
・休憩 10分(ここまでで1時間10分)→実際には1時間15分
・飛ぶ種のお話し(フタバガキとアルソミトラの種を手に取って観察) 20分→30分
 (まだ30分あるので…)→あ~15分しか残ってない(汗;)
・ニワウルシの種の飛び方を観察し、マグヌスコップを作って飛ばす 20分→15分
・マグヌス効果のお話し 5分
・〆 5分
…ちょっと(10分ほど)はみ出しましたけど、ほぼ想定通りの展開でした。

飛ぶ種のお話の中の「種子散布」では、こちらから一方的に話すだけでなく、子供たちに「どんな種を知ってる? 知ってる種の名前言ってみて」という風に進めたら、子供たちが積極的に手を挙げてくれて、そこからサイエンスコミュニケーションが活性化するかから、このやり方なかなかイイわ!
このやり取りのあと、子供たちは講師の私に対して話しやすくなったのでしょうか、「バイオミメティクス」のお話のところでは積極的に質問してくる子がいて。

発見工房クリエイトの理科実験教室では参加者の子供たちにアンケートをとっていて、それをまとめたものが講師の私のところにも送られてきました。
この日の理科実験教室は、定員:15、予約:14、参加者:13 でした。
学年構成は… 1年:5、2年:2、3年:0、4年:3、5年:2、6年:1
実験教室はどうだったか?(5段階評価)… 5,5,5,5,5,5,5,5,4,3,4,5,5 →平均:4.7 お~!みんな楽しんでくれたんだね(^o^)/
教室が終わった後、アンケート用紙にぎっしり(裏まで)質問・感想を書いてくれた女の子がいました。その子は教室の中でも一番積極的に質問してくる子でした。その質問と感想を一つずつ…
「どうして植物の先生になろうときめたんですか」←それはイイ質問ですね~
「先生の教え方は、とてもわかりやすかったです。」ありがとう(^o^)
実はね、先生は「植物の先生」じゃないんです。学校の先生でもありません。
10数年前、ボランティアで参加したサイエンスコミュニケーション活動が楽しくて、
『科学を楽しく面白く!』伝えることに情熱を燃やしている普通のおじさんです(^o^; (職業:ソフトウェアエンジニア)
学校の先生でなくても、「私はこれが好きだ!これをみんなに伝えたい!」という思いと、同じ思いの仲間がいれば、誰もが「わかりやすく、楽しく」科学を伝えることができるようになると思っています。


この日のスナップショット

▽理科実験教室:開場前
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▽木の実の標本展示コーナー
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飛ぶ種の模型作りでは、模型を作って飛ばすだけでなく、実際の木の実を見て・触って、「木の実⇒種には何でこんなに色んな形があるんだろう?」と興味を引き出し、「種が旅するかたちを考えよう!」という展開で実施しています。

▽木の実の標本を見る参加者のみなさん
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▽ニワウルシの種の観察→マグヌスコップ
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(中央上)オレンジ色のがマグヌスコップです。いつもより高く飛んでます。この日使ったプラコップは表面に滑り止めの凸凹があって、これがゴルフボールのディンプルと同じ働きをして、いつもより高く飛んでいるのでしょう。
ニワウルシの種とマグヌスコップがどう関係するのかというと~
ニワウルシの種子が落下・回転するとマグヌス効果が働いていた~!



この日のアンケートの中に「それはイイ質問ですね~」と思う質問がいくつかがありました。講師をするときは「こういう質問が来たらこう答えよう」と、想定問答対策はしているのですが、以下に紹介する2つの質問は想定外だった(^^; こういう素朴な疑問に答えるのって、なかなか難しい。その都度ちゃんと調べて、将来また同じような質問されたときに備えておかなくちゃ。そして、それを調べていると「へ~そうだったの!」という新しい知見が得られます。

Q. アルソミトラの本物の羽のようなところは、つるつるしていたけれど、何でできているんですか?
A. それはイイ質問ですね~! 何でできているんだろう? 考えてみる…
生物(動物、植物)は「細胞」が集まってできています。だからアルソミトラの羽も細胞の集まりです。
植物の細胞は細胞壁で囲まれています。細胞壁は主にセルロースという物質で出来ています。
アルソミトラの羽は乾燥しています。細胞の中に水はほとんありません。
植物の細胞が乾燥すると、残った物質の半分ぐらいは細胞壁のセルロースです。
だから、アルソミトラの羽の主な成分はセルロースです。

木材の主な成分はセルロースです。⇒木材の基礎知識 「木の主要成分」 (兵庫県立丹波年輪の里 [木工クラフト体験施設])
木材は乾燥すると軽くて丈夫ですね。
でも、木材を薄~くスライスして、アルソミトラの羽のようになるかというと…
できないと思います。それは、木材をスライスする=切るときに細胞壁のセルロースを切ってしまうから。
植物が生きているときに薄~い膜を作り、それが乾燥すると、アルソミトラの羽のようにピンと張った構造になるのでしょう。

Q. 歴史の中で1番始めに誕生した植物は何ですか?
A. これまたイイ質問ですね~(^o^) そして「植物の先生」には答えることが難しい質問です。それは、植物の定義が未だに定まっていないから。⇒植物 - Wikipedia
植物=光合成をする生物。とするなら、一番初めは「シアノバクテリア」です。ですが、バクテリア(細菌)は植物じゃないよね。でも、光合成生物シアノバクテリアの誕生は地球の歴史の中の大事件です。地球大気の中にそれまではなかった酸素がシアノバクテリアの光合成によって作り出されたのですから。
・・・ここからが面白いところで、もっとお話ししたいところですが、長くなるので…(^^;
興味のある人はこちらをご覧ください。
NHK高校講座 | 生物基礎 | 第7回 葉緑体とミトコンドリアの起源

シアノバクテリアと言えば、海の誕生の話も面白い。
海はどうしてできたのか…BLUE BACKS

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