人工知能が人類を超える日…Newton 2015/04
Newton 2015/04で…
『人工知能が人類を超える日
コンピューターはどこまで賢くなるのか?』という記事があった。
その中の面白かったトピック…
『イラストの「概念」を理解する難しさ
《問題》クリームとクリームの間にブルーベリーが一つずつ置かれたケーキを選べ。』←この問題が人工知能にとっては難しい問題なんだって。この問題、大学入試の英語のヒアリングの問題で、私にとっては英語のヒアリングが難関ですが、人工知能にとっては音声認識や翻訳はおてのものです。で、人間にとっては簡単な「イラストの中から条件に合ったものを選ぶこと」=イラストの「概念」を理解することが人工知能にとっては難しい問題なんです。
『では、コンピューターの中のデータを、現実世界の意味とどのように結びつければいいのだろうか。』←ん、そこそこ!
『これは、コンピューター内の記号(シンボル)を、現実世界の意味に結びつける(グラウンドさせる)という問題であることから、「シンボルグラウンディング問題」とよばれる。現在、この問題を解決できるのではないか、と考えられている方法がさかんに研究されている。それが、「ディープラーニング」とよばれる手法である。』←お~!それそれ「ディープラーニング」、この前 NHKクローズアップ現代でも取り上げてた。
⇒人間は不要に? “人工知能社会”の行方 - NHK クローズアップ現代
ところで、「シンボルグラウンディング問題」で検索すると…(約 8,280 件) たいしたこと書いてないページが多いですね。まだまだこれからの研究課題なのね?
「ディープラーニング」で検索すると…(約 219,000 件)こちらはページの内容も充実しているし、今ホットな研究テーマのようです。
ところで、この「ディープラーニング」人工知能でなければできないハイテクじゃないですよ。「ディープラーニング」という手法は人間の概念把握のメカニズムを真似てるだけですから、あなたや私にもできます。というか、誰でもやってます。
例えば「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士の方々がその分野の真贋を判断できるのは、数多くの本物/偽物を見て「ディープラーニング」=「深い学習」をしてきたからですよね。あなたも私も、自分が興味を持つ特定の分野について深く学習すれば、まだまだ人工知能に追い越されることはありませんよ。
人工知能は(ディープラーニングで)約1000万枚の画像を使って学習させたことで、「コンピューターが猫を認識できるようになった」というレベルですから。
でもね~技術ってある点を超えると、そこから先の進歩が早いんですよね~。一方、人間は(あなたも私も)学習することが長続きしなくて… 遅かれ早かれ人工知能に追い越されます。
Newtonの記事では…
『人工知能は、人類の知能を超える?
この、人工知能の知的能力が、全人類の知的能力より大きくなることは、「技術的特異点(シンギュラリティ)」とよばれる。…(中略)…
つまり、ほとんどの人工知能学者は、遅かれ早かれ、今世紀中にはシンギュラリティがおきると考えているのです。』
で、人工知能が人類を超えるとターミネーターみたいな世界を想像する人が多いようですが~
「人工知能 人類」でググると…「滅亡」「滅ぼす」「終わり」というようなフレーズがサジェストされます。
でも私はそういうイメージを持っていません。人類と人工知能は「融合」すると思ってます。
人工知能が「ディープラーニング」するには大量のデータが必要です。そのデータを誰が作ります? そのデーターって私達が日々お買い物するデータだったり、ネット検索のキーワードだったり、SNSやブログのデータだったり… つまり、人工知能が必要とするデータは人類が作り出しているんです。
例えると、人類が他の生物より知能的に優位にあるからと言って、他の生物がいなくなったら人類は生存していけます?無理ですよね。人工知能と人類も同じような関係になるんじゃないでしょうか。
これは人類にとって悲惨な未来だとは思いません。
私が感じている人類と人工知能の融合のイメージは~
→Google脳…グーグル効果 ネットが変える脳…日経サイエンス2014/3
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