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2014年9月29日 (月)

ヒンメリ:ストロー正8面体の作り方についての考察

『ヒンメリ』フィンランドの光のモビール…ストロー正8面体 でヒンメリ(himmeli)のことを知り、
ヒンメリ…ストロー正8面体×6複合体を作ってみた で、長さ3㎝のストローで作ったら、ジョイント(頂点)部分のストローの凸凹が目立つので、長さ6㎝のストローで作ったらもうちょっとエレガントな出来になるかな~?と作ってみた。
Himmeli20
↓ストローの長さ3cm(左/上)と6cm(右/下)を比べてみましょう…
Himmeli22 Himmeli20a
ね、ストローが長い方がストローが細く見えて、全体的にスリム/エレガントな印象になる(^o^)
ストロー3㎝の方はゴム紐で編んでいて、ゴム紐の長さは 3㎝×60本×2=360㎝
ストロー6㎝にするとゴム紐は720㎝になる。本場(フィンランド)のヒンメリは藁と糸で作るというので、ゴム紐よりも単価の安い凧糸で作ってみた。そしたら・・・
糸で作るの、作りにくい~!
ゴム紐で作る方が(初心者には)簡単だと思います。
その理由を考察します。

以下(見れば分かりますが)
左側がゴム紐で作るストロー正8面体
右側がで作るストロー正8面体です。
Himmeli30
上半分を作った状態。ここまでは作りやすさに大差なし。
下半分を作るために向きを変えます。
Himmeli31
すると、ゴム紐で作る方は形を保っているのですが、
糸で作る方は潰れてしまう(形を保てない)。
※ゴム紐はストローの穴に2,3回通せるほどの太さなので、ストローとゴム紐の間に摩擦力が働き簡単には滑らないのですが、糸はストローの穴に対して十分に細いので摩擦力は小さく簡単に滑ってしまいます。結果、形が保てない。
この「作っている途中で形が保てない」というのは初心者にとって難易度アップの最大要因です。
「半分出来た~」と思えば、あと半分を作るモチベーションがアップしますが、
「半分出来た~」と思ったら、「潰れた・・・」では続きをやるモチベーションダウンですよね(^^;
でも先へ進みましょう…
Himmeli32
ストロー11本で正三角形が6面できました。
あと1本ストローを足すとストロー正8面体になります。
ところが…
Himmeli33
糸で作る方は形が保てず潰れます。
でもあと1本です。気を取り直して続けましょう。
Himmeli34
ストロー正8面体完成直前です。あとはゴム紐/糸を結ぶだけ。
でも、ちょっと油断すると…
Himmeli35
糸で作っている方は潰れます(^^;

え~以上の作り方は、こちら⇒ストロー正多面体 に載せているストロー正8面体の作り方です。
でも、「ヒンメリ 作り方」で画像検索すると、これとは違った作り方が出てきます。
以下、ストロー正多面体 の作り方を作り方A
「ヒンメリ 作り方」で画像検索して、たぶんこうだろうと思う作り方を作り方Bとします。

作り方Aでは↓このように糸を通します。
Himmeli40

作り方Bでは↓このように(鉄橋みたいに)糸を通しています。
Himmeli42
ここまで糸を通して、残るストローはあと1本。
次の正三角形をどう作るかというと~
Himmeli43
赤い矢印で示した3本のストローに糸を通して正三角形を作ります。
すると↓こうなります。
Himmeli44
あとは左右に出ている糸を結べばストロー正8面体になります。

なぜこういう作り方をするのか?
考えてみますに、途中で潰れるのを防ぐためではないかと思います。


鉄橋型に正三角形を5個作るのは平面上でできます(潰れません)。

しかし、この作り方は「正多面体を作る」という視点から見ると、ちょっとダメ出ししたい点があります。
↓作り方Bで作ったストロー正8面体です。
Himmeli45
↓頂点部分を拡大します。
Himmeli46
ストローの間に糸が通っていないところが一か所ありますね。これがダメ

↓作り方Aの頂点部分
Himmeli47b
4本のストローの隣り合うストローの間にゴム紐が通り「対称性」がありますね。
正多面体の特徴として重要なのは「対称性(Symmetry)」です。
作り方Aは正多面体の「対称性」に着目した作り方です。ですからストロー正多面体の「まとめ」に書いているように…『こんな簡単なルールで、の組み合わせを変えるだけで、5種類の正多面体が全て作れてしまうなんて、ちょっと感動!です。』

でも作り方Bを正8面体以外の正多面体に応用するのは…どうするんだろう?
また、作り方Bで教わった人は「ちょっと難しい」と感じる人もいるでしょう。
でも、作り方Aで子供たちに教えたら「意外と簡単じゃん」となりました。
ふしぎ発見科学教室「ビーズ正多面体ストラップ」

ヒンメリ作り初心者の人へ…
ということで、作り方A(ストロー正多面体)でヒンメリ作りを始めてみましょう。ヒンメリを作るという意識ではなく、正多面体を作るという意識で。正多面体工作を繰り返していると、そのうち「アハッ!」となるときが来ると思います。そのレベルに達すると(そんなに時間はかかりませんから)、色々と応用/アレンジができますし、正多面体工作が面白くなってきます。ストロー正多面体工作は、100円ショップでストローとゴム紐を買ってくれば、200円(税抜き)で始められますから(^o^)

2015/11/22 東芝未来科学館のサイエンスカフェで 『ヒンメリカフェ』 やりました~
Himmelicaffe11



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12star01 12角星…ストローとゴム紐で作る星型のヒンメリ…クリスマスにどうぞ

 

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コメント

手作りワークショップなどを開催しております。
ヒンメリというフィンランドの装飾品があることを知り、作り方を調べておりましたところ、貴正多面体クラブのストローとゴム紐を使用した正八面体の作り方にたどりつきました。

この方法ですとスムーズに正八面体が作成でき、ゴムを使用していることにより、子供が握りしめてグッシャとしても、すぐ復活するので大変便利だと思いました。

この作り方でワークショップを開きたいと思いますが、使用のご承諾をいただくことができないかとメールを送らせていただきました。
ご検討のほどよろしくお願いいたします。

鈴木均さん
初めまして。
正多面体クラブのコンテンツ利用に関しては「出典を明示して下さい」ということだけお願いしています。
手作りワークショップなどでの利用は歓迎します。
どうぞ、ご利用ください。

あ、そうだ! 私もヒンメリのワークショップしたことあります。
ヒンメリのワークショップをするなら、是非↓こちらの記事も参考にしてください。
https://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-445f.html

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