タカラガイは昔…お金だった
8/2(土)府中グリーンプラザの『ふしぎ発見科学教室』は、科学体験クラブ府中の三浦さんが講師で『貝殻の標本とタカラガイのストラップ作り』を実施し、私はその中で「貝の科学的?なお話」をしました。そのお話の一部が昨日ブログに載せた→二枚貝は貝殻をどうやって開くか?…筋肉は縮むことしかできない!でしたが、
もう一つ夏休みの自由研究ネタになりそうなお話が…
▽タカラガイは昔…お金だった
⇒古今東西のお金が大集合!石・貝殻から銭・札・記念コインまで
日本銀行金融研究所 貨幣博物館(三越前)|港区界隈の個性派博物館|Hills Club
『古代中国の貝貨(かいか):中国殷(いん)・周(しゅう)の時代には、装飾品として珍重された南方海産の宝貝が物品貨幣として使用されたことから、貨幣や経済に関係のある漢字には貝のつくものが多い。』
↑こういうことを知ると、漢字を覚えるのも楽しくなりますよね(^_^)
「買」という漢字には「貝」が付いてますが、
「売」という漢字には「貝」が付いてませんね~ と思ったのですが、
古い字は「賣」で「貝」が付いていたんですね。
そういえば「読売新聞」は「讀賣新聞」でしたよね~ と書いていて気づいた…
「読」も旧字体では「讀」で「貝」が付いてたんだ~
あれ?なんで「売」に「ごんべん」で「よむ」なの?
⇒讀 - ウィクショナリー日本語版 - Wiktionary
「賣(=売)」に似るが「罒(モウ)」ではなく「四」。←え~!そうなの?
拡大…
賣 |
讀 ←ほんとだ。「四」だ。 |
ん~漢字の世界も奥深いので、この辺で止めときます。後は自由に研究してね(^^;
※2024/03/05追記
タカラガイを🔍していたら、大変興味深い資料を見つけました!
⇒民族誌資料に見る タカラガイの利用のかたち|南山大学人類学博物館[PDF](2021)
一部抜粋…(👆20ページの資料。時間がありましたらじっくり読んでみてください。)
P8 貝貨
『「貝」の漢字はタカラガイの象形文字で、「目」の部分がタカラガイ腹面の歯を表しています。』
※「貝 漢字の成り立ち」で画像検索
P9 中国の貝貨
『新石器時代以降の黄河流域、とくに殷や周時代の墓葬から多くのタカラガイが出土しているため、中国最古の貨幣、もしくはそれに類するものとみなし、中国貨幣史の原型とされていました。』
『しかし、近年特に中国以外の学会では、殷や周のタカラガイは実際には殷系人を対象とする贈与交換の対象であったという説が強まっています。装飾品・呪物・贈与物・身分制的支払手段としての性質を強調し、貨幣としての機能は無かった、または限定的であったと解釈されています。』
『殷周時代の墓葬から出土するタカラガイのほとんどはキイロダカラとハナビラダカラです。』
P10
『中国西南部、雲南では清の支配下となる1680年代まで、交易の貨幣としてタカラガイが使用されていました。』
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