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2014年1月 3日 (金)

人間は何を食べてきたか『餅』

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人間は何を食べてきたか』は『1985年から1994年にかけてNHKで全4シリーズが放送されたドキュメンタリー番組の名作』です。
私が一番感動したのはコレ…
銀の匙9⇒人間は何を食べてきたか『血の一滴も生かす-肉-』 ですが、
第3巻 第1集 黄土の民の知恵と技~麺~でも感動しまして、どこで感動したかというと…『麺のふるさとといわれる、中国・山西省の黄土高原。その黄色く痩せた土地は肥料も種も土も残らない「三逃の大地」と呼ばれ、雑穀しか育たない。雑穀をいかに食べるか、その工夫の中から麺類が誕生した。』
…これを見ていて、あ~!うち(神奈川県秦野)で冬に毎日食べてる『餅』もそれと共通するとこがあるよね~!と思ったんです。

私が生まれ育った秦野は盆地です。⇒秦野盆地 - Wikipedia
盆地で丹沢山地側は扇状地になってます。
扇状地 - Wikipedia より…
『扇状地を形成している堆積物は大小さまざまな大きさの礫を多く含んでおり、大変水を通し易い。そのため、扇央部では河川の水のかなりの部分が地下へと浸透してしまい、地下水となる。この結果、扇央部にある地上の河川の流量は減り、場合によっては水を失ってしまい、地上の川が水無川となることもある。』
※小田急線秦野駅北口を出たところに「水無川」が流れてます。※1
で『扇央部では河川の水のかなりの部分が地下へと浸透してしまい、地下水となる。この結果、扇央部にある地上の河川の流量は減り』→田んぼができないんです(^^; ※2
だから田んぼじゃなくて畑になる。でもお米を食べたいですよね。って言うか、保存の利く米を作る必要がある(生きてくために)。
で、畑で栽培できる米=陸稲(りくとう / おかぼ)があるので、それを作ってます。
陸稲 - Wikipedia より…『収穫率・食味は落ちる』ので、それを美味しく食べる工夫が『餅』なんです!
陸稲で作った餅は、水稲で作った餅ほど粘りけはないのですが、ある意味食べやすく美味しいです。
家では僅かな水田で作った米は「ご飯」として食べ、畑で作った陸稲は全て「餅」にします。なので年末には大量の餅をつくのです。で、餅つきの翌日から毎朝の食事は「お雑煮」
1月、2月は毎朝お雑煮です(^o^; お雑煮の具は大根と里芋。それだけ。とってもシンプル(^^) そんなにシンプルなのは、その時期にある野菜がそれだけだから。あ、白菜もあるけど、それは漬け物にして食事に添えられます。その方が保存が利きますからね。
私が子供の頃、この時期の3時のおやつは餅でした。餅を焼いて、醤油をつけて、海苔を巻いて食べます。または砂糖醤油をつけて食べてました。

…というように、水田の少ない土地で、いかに米を作り美味しく食べるか、その工夫が『餅』だったのです!


餅つきの様子はこちらに→ 関野さん家のお餅つき
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※「食」の関連記事
日本食は「うま味」を中心とした料理である
もやしもん12 FERMENTATION DICTIONARY (スペインの食文化がちょこっと…)
銀の匙9⇒人間は何を食べてきたか『血の一滴も生かす-肉-』
食は文化なんですね~ トラッドジャパン Words & Culture



※1 水無川
秦野の水無川は、40年ほど前(私が高校生の頃…通学でバスに乗っていて、水無川を眺めていると…)かなり水が流れていました。そして、川面は古文の授業で出てきた方丈記の一節『ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。 よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。』という状態でした。でも『よどみに浮かぶうたかた』は、方丈記のような風情のあるものではなく、水無川に家庭排水が流れ込むため、流量が増え、洗剤の泡が浮いているのでした(^^;
その後、下水道が整備されたので、現在は水無川に戻っています。まぁ「水無川」と言っても多少の水は流れてますけど。あるときバスに乗っていて、初めて水無川を見たのであろう登山者が「この川なんだ!?」と驚きの声を発しているのを聞いたことがあります。川幅に対して流れてる水がチョロチョロですからね(^^;

※2 扇状地湧水群
扇状地 - Wikipedia より…『こうして発生する伏流水は、扇端部で湧水として現れ』るので、(秦野盆地 - Wikipedia より)秦野盆地湧水群が湧き出しているのです。

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