正多面体 面・頂点・辺の数
Googleで「正多面体 」(最後はスペースね)と入力すると、Google先生が教えてくれるリストの先頭が「展開図」。
あれ?今年の3月には「証明」だったよ~
今は「証明」がサジェストリストに出てこない!(2012/12/22現在「証明」がトップに返り咲いていました)
正多面体 → 展開図,折り紙,頂点の数,辺の数,体積,定義,オイラー,ペーパークラフト と出てくる。
3月に「正多面体 証明」の需要が多いのか~と、「正多面体 証明」の記事を書いて、この中で「実践(作る)より理論(証明)好きの人が多い?」と書いたが、ものづくりに興味が移ってきているのだろうか?
でも、相変わらず「頂点の数,辺の数」は出てくる。何で? Yahoo!知恵袋や、教えてgoo!には「頂点の数,辺の数」に関する質問がある。学校で宿題に出るのかしら?
そこに需要があるなら書いておきましょう~ってことで…
正多面体の面の数・頂点の数・辺の数 一覧表です~↓
え~この表を載せたのは、宿題のお手伝いをするためじゃなくて~
矢印のところをよく見てくださいね。なんか対称性が現れてるでしょ。
この関係を双対(そうつい)といいます。
正12面体⇔正20面体 は双対
正6面体⇔正8面体 は双対
正4面体は自分自身と双対なので、自己双対
正多面体の不思議・面白さの一番はこの双対だな~と私は思ってます。
で、正多面体の双対の不思議・面白さを伝えるためのツールが「正多面体展示用ボード」なんです~
2012青少年のための科学の祭典 東京大会in小金井「正20面体サイコロ(ペーパークラフト)」では、この正多面体展示用ボードで双対の話をして、100人ぐらいの人達が「へ~」と正多面体の不思議「双対」の話を聞いてくれました~(^_^)v
もう一つ「双対」の記事→丸ビーズで正多面体を作ると「双対(そうつい)」が面白い
2013/11/02追記
オイラーの多面体定理(オイラーの多面体公式)
上の表を眺めていて、双対以外にも何か規則性があることに気づきましたか?
(面の数)と(頂点の数)を足して(辺の数)と比べて見ると~
(面の数)+(頂点の数)=(辺の数)+2 となってますよね。
あなたがこのことに300年前に気づいていたら、あなたの名前で「○○の多面体公式」と呼ばれたかもしれませんが、このことは18世紀の大数学者 レオンハルト・オイラーによって発見されています。
一般には、
頂点の数:V(Vertex)
辺の数:E(Edge)
面の数:F(Face)として、
V - E + F = 2 と表されます。
このことは正多面体だけでなく、穴の開いていない全ての多面体において成り立ちます。
オイラーさんにはこのほかにも多数の業績がありまして、例えばこちら…
→今日のDoodleは「レオンハルト オイラー 生誕306周年」
2016/02/20追記
オイラーの多面体公式についてより詳しく知りたい人には、こちらの本がお薦めです。
→世界で二番目に美しい数式 V-E+F=2
2012/12/22追記
「正多面体 辺の数」で検索したら…
「正多面体の辺の数と頂点の数が覚えられません。 - Yahoo!知恵袋」 ←思わず笑った(^o^;
ベストアンサー「そんなもの覚えようとする方が無茶です。 式で求めるものです。」 ←正しい
ところで、この質問者は何でそんなものを覚える必要性があったんだろうか? 学校の宿題だとしたら、それは教える方が間違ってると思うゾ。
2013/09/07追記
このページはコンスタントにページビューがある。なぜだろう?誰が見に来るんだろう?と不思議だったのですが、最近分かりました。「正多面体 双対性」で検索したら、検索結果の中に「公務員試験 一般知能」という文字が出てくる。あ~!公務員試験の勉強をしている人が見に来るのか~
『正多面体を解く』 この本のはしがきに…『近年図形に関する内容が、学校での数学教育から次第に薄くなってきました。特に立体図形については、小中学校の初歩的段階以降、ほとんど姿を消しつつあるようです。』という記述があったから、小中学生じゃないよね~と思っていたのですが、公務員試験の勉強をしている人でしたか~(公務員試験に出すんなら、公務員の一般知能として必要なら、学校で教えればいいのに… と思う私(^^;)
→『正多面体を解く』はしがきより…
2013/11/06追記
科学体験クラブ府中の方に「正多面体ペーパークラフト」で問い合わせがあり、そこで『高校の数学では、昨年度より教育課程が変わりまして、正多面体の内容が入ってまいりました。』ということを知りました。←学校で教えるようになったんだ~ それはヨカッタ(^o^)
※正多面体が5種類しかないことの証明はこちら…
→正多面体はなぜ5種類しかないのか?
※関連記事
・ふしぎ発見科学教室「正多面体ペーパークラフト~正多面体はなぜ5種類しかないのか?実験」
・正多面体が5種類あることは石器時代の人も知っていた
・四色問題の証明は美しくない?
2016/12/23追記
下記コメントの回答が文字だけだと伝わりにくいので、画像を貼っておきます。
「ありんこさん」の質問コメントをきっかけに、正五角形6枚を輪にしてつなげていったらどんな立体になるか?試作したものです。
正五角形12枚で、六角形の穴が4つ。六角形の穴は「正六角形」でなく歪んでいます。
正五角形×3で出来る頂点が4つ。六角形の穴(面)が4面。なんか正四面体と共通する数字が出てきました。
展開図は↓こうなります。
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とても見やすく、正多面体の表はテス勉に役に立ちました!
本当にありがとうございました!
投稿: じん | 2016年11月 8日 (火) 20時52分
じんさん、この記事が役に立って嬉しいよ(^o^)
投稿: 正多面体クラブ | 2016年11月 8日 (火) 23時38分
正多面体とは直接関係がないかもしれませんが周りに分かる人がいないので質問させて下さい。
折り紙で切頂二十面体を作るつもりが間違えて正五角形面の周りに正六角形面が接するはずが、間違えて正六角形面の周りに正五角形面が接するようなよくわからない立体が出来上がりました。辺の数を数えると39個となり、奇数になったのもなんだこれ?って感じです。(数え間違えがないのか何度も数えましたがやはり同じでした。)
Wikipediaなどで調べてみましたが一致する立体がありませんでした。
これは何という立体なのか教えていただけませんか?
投稿: ありんこ | 2016年12月23日 (金) 00時39分
ありんこさん
Wikipediaの「半正多面体」は見られたのですよね?
正五角形と正六角形だけで構成される半正多面体は切頂二十面体しかありません。
私も試しに「正六角形面の周りに正五角形面が接する」形状をプラバンをセロテープで貼り合わせて作ってみましたが、正六角形の6辺に正五角形をくっつけたら・・・ その先にはもう正六角形も正五角形もつながりませんでした。隙間ができてしまいます。
折り紙だから面が歪んでいて、たまたまできた立体ではないでしょうか?
正五角形を6枚輪にして(中の六角形は穴状態)でつなげていくと・・・
正五角形12枚、輪が4つ=六角形の穴4つの立体ができました。ただし穴の六角形は「正六角形」ではなく、歪んだ六角形です。この立体の辺の数は42です。
(五角形の面数 × 5 + 六角形の面数 × 6) ÷ 2 = 辺の数 で、私が作ったものは
(12 × 5 + 4 × 6) ÷ 2 = 42 となります。
ありんこさんの作った立体の五角形と六角形の面数はいくつですか?
投稿: 正多面体クラブ | 2016年12月23日 (金) 12時18分
ありんこさん
試作した正五角形×12枚・六角形の穴×4の立体の画像をこの記事に載せました。
できた立体を見ていて・・・ 六角形の穴(面)が4面、正五角形×3で出来る頂点が4つ。なんか正四面体っぽい数字です。
カラタンの立体(半正多面体の双対)の「三方四面体」のとんがってる頂点を切頂すると・・・六角形×4と五角形×12 が出てくるな~
投稿: 正多面体クラブ | 2016年12月23日 (金) 13時21分
正多面体クラブさん
写真ありがとうございます
私が作ったのはそれです!
折り紙なので多分歪みに気づかなかったからだと思います。ただパッと見て分からないぐらいの歪みだったもんですから新しい立体を作ったのか!?って思って一瞬興奮しましたが笑
本当にありがとうございました!
投稿: ありんこ | 2016年12月24日 (土) 00時06分
学校の自由研究につかっていいですか?
投稿: | 2019年7月19日 (金) 20時50分
どうぞ、どうぞ。
「双対」と関連する自由研究なら、次の記事もどうぞ…
◆正多面体展示用ボード for サイエンスアゴラ2013
https://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/for-2013-368c.html
◆丸ビーズで正多面体を作ると「双対(そうつい)」が面白い
https://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-851b.html
投稿: 正多面体クラブ | 2019年7月20日 (土) 05時07分