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2012年7月15日 (日)

「化石のレプリカ」 アンモナイトのお話

新町文化センター納涼まつり・科学体験コーナー「化石のレプリカ」にて、アンモナイトのお話をしました。
日時:2012/7/15(日) 10:00~15:00
場所:府中市新町文化センター3F講堂
参加者:数十人

「化石のレプリカ」は、化石(アンモナイト)をシリコンで型取りして、それに「おゆまる」という熱可塑性樹脂を詰め込んで作ります。
Fossilreplica00

以前、化石のレプリカを作った子に「あ~これ作ったんだ~これ何だか知ってる?」ってきいたら
「かたつむり~」
( ̄□ ̄;)ガーン
という、とってもショックなことがありまして~
参照→2009/7/19 新町文化センターまつり「ビーズ正多面体ストラップ」
機会があったら「アンモナイトって何?」を子供たちにお話したいな~と思ってましたら、今回その機会がありまして、以下お話の内容…「~」は子供たちの反応
Fossilreplica01←アンモナイトのお話コーナー
ここにあるのがアンモナイトの化石です。本物です。
Fossilreplica02
「え、本物!」
本物だから触ってみましょう~
「え、触っていいの?」
ん、触って、触って
「硬い~、凸凹してる~」
アンモナイトは恐竜が生きていた時代に、海の中に生きていた生物です。
生きていたときの姿はたぶんこんな感じ~
Fossilreplica03 Fossilreplica04

これ何に見える~?
「イカ!」「タコ!」
そうだね。アンモナイトはイカやタコの仲間なんです。頭に足がついてる頭足類(とうそくるい)って言います。
アンモナイトが死ぬと、やわらかい部分は分解されてなくなってしまうけど、固い殻の部分が化石になって残っているんです。
Fossilreplica10

アンモナイトは恐竜が絶滅したときに、一緒に絶滅してしまいました。
「ぼく、恐竜がなぜ絶滅したか知ってる!」って男の子が一人
(こういう子がいるときは、さらにスペシャル解説をしますが、ここに記載するのは省略)
アンモナイトは絶滅してしまったけど、アンモナイトの仲間が今でも生きてます。
それがコレ↓オウムガイです。
Fossilreplica05 Fossilreplica06
↑ 鳥羽水族館 イカ、タコ、オウムガイの仲間

これがオウムガイの殻
Fossilreplica08

「本物?」本物です。
オウムガイの殻を半分に切ると、中はこうなってます。
Fossilreplica09

「わ!キレイ~」
ぐるぐる螺旋になっているでしょ。アンモナイトもぐるぐる螺旋になっていて、仲間だってことが分かりますね。

オウムガイは成長するとき、新たな隔壁を作って、殻の先端を伸ばして、大きくなっていきます。
アンモナイトも同じです。螺旋構造だとどんどん大きくなれるので、こんなに大きなアンモナイトもいました。
Fossilreplica20←Wikipedia「アンモナイト」北海道 三笠市立博物館館内
奥のほうに人がいるでしょ。それと比べると、このアンモナイトは1m以上はありますね。
こういう生き物が恐竜が生きていた時代の海の中に生きていたんです。

はい、お話はおしまい。そろそろ「おゆまるくん」が冷めて固まったから、化石のレプリカを受け取りに行って下さい。


以上の様な流れでアンモナイトのお話をしましたが、話に興味を示す子供や親には「おまけ」のお話…
これ見て↓
Fossilreplica18←ジブリ博物館 風の谷のナウシカ:虫図鑑より
「あ、オーム!」
(オウムガイの写真をもう一度見せて)オウムガイの触手と、オーム(王蟲)の触手を比べて見て~
「似てる~!」
「オーム(王蟲)ってオウムガイだったのか~」
いや、そうかどうかは分からないけど、宮崎駿さんがオウムガイを見てオーム(王蟲)をデザインしたかもって考えると面白いよね。
(私なんて、今朝、アンモナイトのお話をするためにオウムガイの写真を検索していて、鳥羽水族館のオウムガイの写真でオウムガイの触手を見るまでは、オーム(王蟲)はでっかいダンゴムシだと思ってましたから(^^;)

さらに、これ見て↓
Fossilreplica19
「あ~ディズニーシーにあった!」
この潜水艦、ジュールベルヌの「海底二万海里」っていう小説に出てくる「ノーチラス号」っていう潜水艦です。
そしてこれ(オウムガイの写真をもう一度見せて)オウムガイの英語名は「ノーチラス(Nautilus)」です。
「へ~!そうなんですか~」という反応は大人の方が大きい。


お話コーナーの隅に、さりげなく「三葉虫」の化石も置いておく…
Fossilreplica12
「あ、これ知ってる。三葉虫!」って子もいるけど、
「これ何?」の方が多い。
じゃ、説明するからこれ見て↓(Wikipedia「地質時代」より)
Fossilreplica16
46億年前に地球が誕生しました。
が、地球が生命で満ち溢れるようになったのは、ず~っとあと「顕生代」(けんせいだい)になってからです。
顕生代をさらに拡大すると、これ↓
Fossilreplica17
「ジュラ紀」や「白亜紀」という時代に地上には恐竜が繁栄し、海にはアンモナイトが繁栄していました。「ジュラシックパーク」っていう映画知ってる?あの「ジュラシック」はジュラ紀のことです。
アンモナイトは古生代の中頃 4億年前に誕生し、中生代の末期 6500万年前まで、こ~んなに長い間、海で繁栄していたんです。
それに比べて、我々人類は… たったこれだけです。

古生代の海には「三葉虫」が繁栄していました。そこにある化石は三葉虫です。
三葉虫もアンモナイトもこんなに長い間海で繁栄していたので、その化石はいっぱい出てきます。
三葉虫は…1、2、3枚の葉のように見えるので三葉虫。
上から撮った写真が多く、名前に「葉」という文字があるので、薄っぺらな生き物というイメージを持っている人もいるでしょうが、実際は↓こういう厚みのある生き物ですよ。
Fossilreplica13
「ダンゴムシみたい~」
※ダンゴムシ→オーム(王蟲)→オウムガイ… あ~!オウムガイと三葉虫を合体させるとオーム(王蟲)になるな(^o^)


※お母さんと来ていた小さな女の子、「これ何に見える~?」ってアンモナイトの想像模型を見せたら…
怖がってお母さんに抱きついてしまいました(^^; お母さんは興味深そうに聞いていたんですけどね。
小学生の女の子でも「生きていたときの姿はたぶんこんな感じ~」と想像模型を見せると、
(´△`) え?って微妙な顔になっちゃう子がいました。今自分が作ったものが、生きているときはそんな姿だったのか~と、知ってしまうと残念感はあるでしょうが、真実を伝えないわけにはいきません(^^;



※アンモナイト関連の記事
2012/07/16 化石のレプリカ「アンモナイト」を記憶に留めるための科学的?お話
2012/12/09 アンモナイトの縫合線
2012/12/13 アンモナイトの螺旋
2012/12/15 アンモナイトの隔壁は凸で、オウムガイの隔壁は凹、なぜ?
2012/12/16 アンモナイト/オウムガイ…球状の初期室をもつ/もたない
2012/12/17 直角貝(チョッカクガイ)
2012/12/18 アンモナイトの螺旋と縫合線
2012/12/19 アンモナイトとオウムガイの食性 ←アンモナイト絶滅の原因は…
2012/12/20 アンモナイト猫
2013/05/10 オウムガイの浮力調節は「浸透圧」による
2013/06/10 アンモナイトの縫合線(ほうごうせん)…東京国際ミネラルフェア(新宿)

※「地質時代」のお話
2013/09/07 海はどうしてできたのか…BLUE BACKS

※また「アンモナイトのお話」をしてきました~
2014/07/12 化石のレプリカ 『アンモナイトのお話』

※「おゆまる」での化石のレプリカの作り方…
2014/08/22 「おゆまる」で作る化石(アンモナイト)のレプリカ


※2020年以降の出展記事
2020/12/05 大和市 冬のおもしろ科学館『アンモナイトの化石のレプリカ作り』のスライド
Afr00

2023/12/16 新宿未来創造財団 子どもフェスタ2023で『アンモナイト化石レプリカつくり』
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