ふしぎ発見科学教室「磁石で遊ぼう」
※科学体験クラブ府中での自分の活動記録(出展報告書)を載せています(2012年5月)
イベント:ふしぎ発見科学教室
テーマ:磁石で遊ぼう
日時:2009/5/23(土)13:30~16:00
場所:グリーンプラザ B1F 教室
出展責任者:関野
出展協力者:※記録が無い
●満員御礼(定員25人)(^o^)v
先月は「お菓子の科学・作ってみよう」で盛況だったようですが、
どなたかが言っていた…
「食べ物じゃなくても子供は集まるんですね~」(^_^;
●アイテム(◎は新アイテムです)
・砂鉄集め(パートⅠ:普通の砂)
◎砂鉄集め(パートⅡ:稲村ヶ崎の砂)
・電磁石
◎超簡単モーター(ネオジム磁石使用)
◎ガウス加速器(ネオジム磁石使用)
◎磁石が「ゆ~っくり」落ちるパイプ(ネオジム磁石使用)
●詳細
・砂鉄集め
砂鉄集めは、やり始めるとみんな夢中になります(私も含めて(^^;)
で、もっとたくさん砂鉄を集めたい~!と思うのが人情で…
以前、ふしぎ発見科学教室「磁石で遊ぼう」をやったときに砂鉄について調べて、「砂鉄海岸」なるものが日本各地にあることを知って、是非その砂鉄海岸の砂を使って砂鉄集めをやってみたい~!と思っていたのですが、鳥取は遠すぎるし… 九十九里浜もちょっと遠いし… 稲村ヶ崎…ここです!稲村ヶ崎なら行けます!行ってきました(^o^)/
砂浜の色が黒いです~ 持参した磁石で砂鉄を集めると「ウニのように砂鉄がくっつく~!!」感動!この感動を是非とも子供たちにも体験させたい!(重たい砂を担いで帰ってきました。あ~重たかった(^^;)
そして子供たちの反応は「わ~真っ黒!砂がサラサラ~ お~!いっぱいくっつく! ウニみたい(^o^)」
ここまでは予想の範囲でしたが…
「海のにおいがする~!」は、子供ながらの発見でした。
・稲村ヶ崎の砂鉄についての解説
子供たちに分倍河原駅前ロータリーにある新田義貞の騎馬像の写真を見せて、
「これ見たことある人~?」
「あ、これ分倍河原駅!分倍河原古戦場」お~知ってる子もいるじゃん。
分倍河原駅→新田義貞→分倍河原の合戦→関戸の合戦→鎌倉街道→稲村ヶ崎から鎌倉攻略→鎌倉幕府滅亡へ
なぜ鎌倉に幕府を開いたのか?→稲村ヶ崎の海岸で良質の砂鉄が採れる、というのも一因。砂鉄は刀を作るために必要。
現代の製鉄は海外から輸入した鉄鉱石で行われているけど、昔の日本の製鉄は「たたら製鉄」と言って、砂鉄と木炭で作っていました。→「もののけ姫を読み解く」という本を見せながら…「もののけ姫の中では、たたら製鉄のことが描かれているんだよ~」なんて話もしました。
※科学を自然科学に限定せず、人文科学「郷土史」とも関連させてみようかな~というのが今回の試み。
・電磁石
ボルトにエナメル線をグルグル・グルグル巻いて電磁石を作りました。
以前、ふしぎ発見科学教室「磁石で遊ぼう」で電磁石を作ったときは、エナメル線の巻き数が少なくて、弱い電磁石にしかならなかったので、今回は約13mのエナメル線を巻いて、10個ぐらいのクリップがくっつく電磁石になりました。
でも、13mのエナメル線は長すぎて、エナメル線を絡めてしまう子が続出。エナメル線が絡まないようにする工夫が必要です(次回やるときの課題)
※準備で試作していて「コイルの巻き数を増やせば、電磁石は強くなる」というのを確認できました。「お~(昔教わった)理論通りだ」とおもいつつ、例えば、コイル200回巻きと400回巻きで、電磁石の強さはどう変わる?なんて試せたらいいな、と思ったんですが…
※あ~それより、電池の+-を入れ換えると、電磁石のN極とS極も入れ替わるよ~というのをやり忘れた(^^;
・ネオジム磁石を使った3点セット
◎超簡単モーター
◎ガウス加速器
◎磁石が「ゆ~っくり」落ちるパイプ
は、どれも子供にお持ち帰りさせるアイテムとしては科学体験クラブ初登場です。
子供たちの反応は「わ~回った! え?なに? お!すげー! わ~面白い」と大盛況。
文章だけでアイテムの説明をするのは困難なので、どんなアイテムか知りたい~という方は、研修のアイテムとしてリクエストを出しておいてくださいな。
※ネオジム磁石は単独で買うと高いのですが、ダイソーで(メモ挟みに使う)マグネットとして、4個100円で売ってます。どれがネオジム磁石で、どれが普通のフェライト磁石かを見極める目が必要ですが… 単価25円と激安です。ガウス加速器で使うレールや、磁石が「ゆ~っくり」落ちるアルミパイプの方が単価が高いです。ネオジム磁石1個で上記の3つがまとめてできてしまうのは、ちょっとお得感あり?(^^;
※ガウス加速器は、以前どこかの競艇場イベントで原体験教育研究会が1回転ループするのをやってましたので、1回転ループを試してみたのですが、1回転ループさせるには磁力不足?なのか…断念しました。
ループさせずに(33cmの)直線レールにしたのですが、子供たちはお互いのレールを連結して色々工夫して楽しんでいました。それを見て「あ!やっぱりアイテムはできるだけ素材のまま提供して、子供たちに工夫する余地を残しておくべきだな」と再認識しました。1回転ループにすると完成品の科学おもちゃになってしまって、子供たちが工夫する余地がなくなってしまうからです。
以上です。
※稲村ヶ崎の砂鉄がウニになってる写真を添付します。
※その後、このとき行った ネオジム磁石を使った実験をアイテム化しました。
→府中市青少年のための科学体験フェスティバル「ネオジム磁石はすごいゾ!」
→サイエンスアゴラ2010「ネオジム磁石はすごいゾ!」
※関連記事
2016/08/05 砂鉄と磁石で『砂鉄ウニ~』
2004/08/28 ぶしぎ発見科学教室「磁石で遊ぼう」
2004/09/04 ぶしぎ発見科学遊び「磁石で遊ぼう」
2016/08/11 砂鉄海岸…砂鉄の堆積層
※関連リンク(2019/09/01追記)
⇒名刀、砂浜から誕生 鎌高生徒が6年かけ試行錯誤 古来手法「たたら製鉄」で|カナコロ(神奈川新聞)2018/1/1
⇒鎌倉高校に聞く! たたら製鉄の謎を追う - 鎌倉市図書館[PDF] 2017/3/25
⇒源頼朝が鎌倉に幕府を開いた理由の1つは鉄の産地だったから!
↑と考える人もいる。でも、こちらでは ↓「鉄」は出てこない。
⇒源頼朝は、なぜ鎌倉に幕府を開いたのか?|記事|ヒストリスト
「鎌倉は三方を山に囲まれた自然の要害」と言われますが、↑この記事を読むとそうでもなさそう。
⇒鎌倉の戦い - Wikipedia を読むと、小袋坂、極楽寺坂、化粧坂(けわいざか)では「幕府軍の守りは固く」それなりに守りの機能はしていたようですね。
※2021/09/05追記
たたら製鉄で足踏み式ふいごを踏む人を「番子」といい、これがなかなか重労働なので交代制で踏んでいた。
この「番子」と「交代」から「かわりばんこ」という言葉が生まれたそうです。
↑画像は もののけ姫|スタジオジブリより
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