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2017年8月27日 (日)

自由研究【世界一簡単な構造の電車】を持ち運ぶには…

世界一簡単な構造の電車】は、
単5乾電池の両端にネオジム磁石をくっつけ…
Simplest_electric_train_21
↑これが電車。これを、銅線を巻いたコイルの中にちょいと入れると…
Simplest_electric_train_10
お~!コイルの中を電車がシャーーーって滑るように走ったよ!w(*゚o゚*)w
…という、とても面白い科学実験なので、「これを友達に見せた~い」とか「夏の自由研究にしようかな~」と考える人いると思いますので、そういう人にちょっとアドバイス。

実は~ 家ではうまく走っていた【世界一簡単な構造の電車】を外に持ち出して、走る様子を見せようとすると~
走らない(≧σ≦)
なんで~!? 家では何の問題もなく走ってたのに、なんで???

「走らない」と言っても、全然走らないわけではなく、走り出してもすぐに「止まってしまう」のです。この「止まる」は、ゆっくり止まるのではなく、突然止まります。
なんでだろ~? とコイルをよくよく見ると~
Simplest_electric_train_11
あ~コイルが歪んでる! ここに電車が引っかかって止まってしまうのです。
コイルを持ち運ぶ間に歪みそうなことは分かっていたので、丁寧に扱ってはいたのですが、それでもコイルが歪んでしまうようです。

ではどうするか?
持ち運ぶ間にコイルが歪まぬよう、コイルは丸棒に巻いたままで持ち運びましょう。
Simplest_electric_train_13
外径13mmのパイプに銅線をキッチリ巻いた状態で、両端をビニールテープ等で留めて、この状態で持ち運ぶとコイルに歪みが生じません(^_^)v
外径13mmの樹脂パイプは1メートルの長さで売られていました。1メートルのパイプを持ち運ぶのは邪魔なので、パイプは25cmほどに切ってます。

【世界一簡単な構造の電車】に使う銅線は、百円ショップ(ダイソー)に 0.55mm×10m または 0.9mm×5m がありました。銅線の太さは 0.55mm でも 0.9mm でも走りっぷりに大差はありませんでした。ならば、太さ 0.55mm の方が長いコイルが作れるので←こっちの方がイイかも!と思っていたのですが、「コイルが歪みやすい」という弱点がありました。
なので、持ち運び用には太さ 0.9mmのコイルの方がイイかも?です。
Simplest_electric_train_12
それと、実験が終わったら、コイルはまた丸棒にキッチリ巻いて保管しましょう。
Simplest_electric_train_22
コイルがキッチリ巻かれた状態は美しい~(=^ェ^=)

●もう一つ 【世界一簡単な構造の電車】を持ち運ぶときのアドバイス…
ネオジム磁石は超強力なので、持ち運ぶ間に磁気カードや電子機器のすぐそばに置かないように注意しましょう! …と言っても、持ち運ぶ間そんなことを常に気にしてることなんてできませんから、安全策を講じておきましょう。

超強力マグネット=ネオジム磁石がどれくらい強力か?ちょっと実験…
Simplest_electric_train_17 Simplest_electric_train_16
超強力マグネット=ネオジム磁石をカラークリップに近づけると、カラークリップがバチバチバチ・・・とくっついた~!

この強力な磁力を閉じ込めるために「砂鉄」を使います。
砂鉄をチャック付きビニール袋に入れます。
Simplest_electric_train_18b
砂鉄をどこで入手するか?
ん~ 私は砂鉄海岸で採取してきましたが… まぁ、砂場で集めて来てください(^^;
※砂鉄集めをするときは、強力な磁石と、プラカップとビニール袋を持って行きましょう。ネオジム磁石を直接砂の中に突っ込むと、ネオジム磁石から砂鉄をはがし取るのが大変ですから。

【世界一簡単な構造の電車】には「超強力マグネット」を4個(または6個)使います。
超強力マグネット=ネオジム磁石を2枚ずつペアにして下図のように並べます。
Simplest_electric_train_14
この状態で、磁石を砂鉄を入れた袋の上に置いて、砂鉄でくるみます。
Simplest_electric_train_18 Simplest_electric_train_19
すると、カラークリップがくっつく数は↓これだけになります。
Simplest_electric_train_20
なぜか?→ ネオジム磁石を安全に持ち帰る方法

それと、ネオジム磁石を4枚重ねってくっつけてしまうと…
Simplest_electric_train_15
これを2枚/2枚に引き離すのは大人の力でもかなり大変です。子供の力で引き離せなくなってしまうかも? なので、なるべく2枚ずつの状態で取り扱うようにしましょう。

以上、【世界一簡単な構造の電車】を持ち運ぶためのアドバイスでした。
これを参考に、できるだけ多くの人に「こんな簡単な構造なのに走った~!」という感動をお伝えください。
それと、これを見た人は「なんで?」と質問してくるでしょうから、その説明はこちらを参考にしてください。
【世界一簡単な構造の電車】 これは面白い!...動く原理は『右ねじの法則』
作り方は→【世界一簡単な構造の電車】を作ってみました



※関連リンク
世界最強「ネオジム磁石」はたった1人の実験から生まれた|ITmedia NEWS

2017年8月 1日 (火)

超簡単モーター

Usm30 Usm31
フェライト磁石(その辺にある黒い色の磁石はフェライト磁石です)でモータを作るには、コイルを巻いて、整流子を作って…という風に作ります。(右の写真)そこそこ簡単に作れるので「簡単モーター」または、クリップを使って作るので「クリップモーター」。
ところが、ネオジム磁石を使うと(超強力な磁石なので)コイルを巻かなくても回ってしまいます。(左の写真)あまりにも簡単なので「
簡単モーター」です。


用意するもの
ネオジム磁石:円筒形の小さなもの(φ5mm×5mmぐらいのもの)
この実験をやるには、まずネオジム磁石を手に入れなければなりません。東急ハンズにも売っていますが、1個数百円します。もっと安くネオジム磁石を入手できないの~?
できます。百円ショップ(ダイソー)のキャンディー型マグネットがネオジム磁石なんです(下の写真)。プラスチックの中にはめ込んである銀色のが(ニッケルメッキされた)ネオジム磁石です。釘と金槌を使って、ネオジム磁石をたたき出すと、1個約35円でとっても安い(^^)v
Usm32
※最近のこのタイプのマグネットはネオジム磁石をたたき出すことができません。 磁石の量を減らすため、円柱状の1個の磁石が表裏貫通しているのでなく、表と裏にそれぞれ薄い円柱状の磁石が埋め込まれ、中間はプラスチックになってました。これで磁石の量は2/3に減ってます。これで製造原価が下がったかというと…「レアアース問題」でネオジムの価格が高騰しましたからね~(^^;
百円ショップでマグネットを探すと、かなりネオジム磁石を使った物があります。その中から、この実験に使えそうなネオジム磁石を探しましょう。(探すときの手がかりは、銀色の磁石で磁力が強いもの。ネオジム磁石が銀色(ニッケルメッキされている)のは酸化防止のためらしいです。

鉄釘:4cmくらいのもの
「ステン釘」というのを買ってきたら、磁石にくっかない~(汗;)ってことがありました。磁石にくっつくステンレスと磁石にくっつかないステンレスがあるようです。ですので、磁石にくっつく「鉄」の釘を。

リード線:17cmくらい。両端1cmくらいビニール被覆を剥がしておきます。

アルカリ乾電池(単3):マンガン乾電池だと電流が弱くて回りにくいことがありますので、アルカリ乾電池がお薦めです。

トラと檻(オリ)の絵:釘だけが回っていると「ホントに回っているの~?」と、回っているのがよく分からないので、何かを釘にくっつけておきます。何でもいい(釘に紐を縛り付けておいてもいい)のですが、科学イベントで超簡単モータをやるときは、表がトラで裏が檻(オリ)の絵を釘に貼り付けています。うまく回ると、トラの絵と檻(オリ)の絵が残像現象で重なって、トラが檻(オリ)に入ります。これで「ソーマトロープ」になります(^o^)v
Usm09トラと檻(オリ)の絵[PDF]
印刷する場合は、(普通紙ではなく)ちょっと厚めの紙に「両面・ふちなし印刷」で。
A4 一枚で66人分になりますので…必要でしたら、どうぞ。
※トラのイラストは「イラストポップ」の画像を利用させていただきました。

両面テープ(幅5mm, 2cmほど):釘にトラと檻(オリ)の絵を貼り付けるのに使います。


実験の仕方
Usm33 Usm35
釘の頭(平たい方)にネオジム磁石をつけて、釘の先端を電池の底(-極)にぶら下げて、リード線を電池の+極に指で押しつけて、リード線のもう一方の端をネオジム磁石に接触させると・・・ほ~ら、回った(^o^)
Usm34
トラが檻(オリ)に入ったように見えるか?というと…ん~(動いているものを静止画で撮るのって難しいです… え?動画を載せりゃいいだろうって! そうなんですけど… 実際に回っているのを見たかったら、是非自分でやってみよ~(^^; ※NHK教育TVの大科学実験でも「やってみなくちゃわからない!」って(細野晴臣さんのナレーションで)言ってますから(^^)v

注意:リード線を電池の+極に指で押しつけているところが熱くなることがあります。熱ッ!と思ったら(反射的に指を離しているとは思いますが)すぐに指を離してくださいね。やけどするようなことはありませんから。
「なぜ熱くなるのか?」…実験をしていて、こういう「発見」をしたら「なぜ?」って考える。それが「科学する心」なんですね~(って、回答になってないので(^^; 考えてみてくださいね~ ヒントのキーワードは「電気抵抗」と「ショート」)


なぜ?
「なぜ熱くなるのか?」より、「なぜ回るのか?」ですよね~
モーターが回るのは「フレミングの左手の法則」で説明できます。「フレミングの左手の法則」とは?…自分で調べてね(高校生以上の人は「復習」してね。私も復習しましたから(^^;)。
で、超簡単モーターの場合、(フレミングの左手の法則が分かっている人には)電・磁・力の方向を図示すれば分かるのですが…イラストを作るのに手間かかるので、そのうち…←と書いて、ちっともやらないので…「フレミングの左手の法則」の画像検索結果をご覧の上、超簡単モーターで次の実験をしてみましょう。
・乾電池を上下逆にして(電流の向きが逆になると)回転の方向がどうなるか?
・磁石を上下逆にして(磁界の向きが逆になると)回転の方向がどうなるか?
超簡単モーターを「フレミングの左手の法則」で説明するとき、一番分かりにくいのが「電流の向き」です。
「磁界の向き」は…円柱状の磁石は丸い面がそれぞれN極S極に磁化されていますので、この実験では上下方向です。
左手を「フレミングの左手の法則」の形に構えて~人差し指(磁界の向き)を上にします。実験の結果、超簡単モーターはこっち向きに回ったから~ すると、電流の向きはこっち(横方向)になるよね~ 電池を縦方向にして電流をループさせているから、電流は上下方向かというと そうではなくて、超簡単モーターを回転させている電流は、円柱のネオジム磁石の表面から中心の釘に向かって流れるわずかな横方向の成分によるものです。


別のタイプの超簡単モーター
Usm37 Usm36
「超簡単モーター」で検索すると、ここで紹介した釘とリード線を使ったタイプではなく、銅線を曲げて、電池の下にネオジム磁石を付けたタイプの超簡単モーターの方がよく出てきます。
このタイプの超簡単モーターの作り方は…写真を見ただけで分かる人は分かるでしょうし、ネットで検索すれば作り方は色々出てますから、作ってみたいと思ったら、自分で調べてくださいな。

注意:このタイプの超簡単モーターも熱くなります!
釘とリード線タイプの超簡単モーターは、熱ッ!と指を離したら止まります。人間というセンサー(安全装置)付きです。ですが… 銅線タイプの超簡単モーターは、手を離して回り続けるので、安全装置がありません。30秒ぐらい回していると銅線が熱くなり、1分も回していると電池まで熱くなってしまいます。ですから、長時間回し続けないでください。
ネットに作り方の説明は多数出ているのですが、「熱くなるから注意!」というのを見たことがありません… 実際に実験してみる場合は、注意してくださいね。

※2008年 青少年のための科学の祭典 東京大会 in 小金井 で、空き缶を使った、このタイプの超簡単モーターを展示していたブースがありまして、モータの回転が早くなると、遠心力でネオジム磁石との接点が切れ、回転が遅くなると、またネオジム磁石と接点が繋がるという仕組みになっていて、へ~!これなら電流が流れすぎて熱くなることがありませんね~ なるほど~ と、写真を撮っておいたのですが、その写真が見つからない…
Usm10
見つけました~ アルミ缶をリング状に切って、ポンチで一点凹みをつけ、画鋲の上に乗せてます。回転が速くなると、遠心力でリングの下の部分がネオジム磁石から離れるので電流が切れます。


ネオジム磁石についての注意
ネオジム磁石は非常に強力な磁石なので、磁気カード(銀行カード,クレジットカード等), パソコン,ゲーム機,携帯電話,ビデオテープ等の近くに置くと、情報が消えたり、電子機器の動作が異常になったりすることがあります。また、小さいネオジム磁石を誤って飲み込んでしまった場合、医師による適切な処置が必要です。
科学イベントや科学教室でネオジム磁石を使う実験や工作を行い、ネオジム磁石を持ち帰らせる場合は、ネオジム磁石についての注意を十分にしておくことが必要です。
※科学イベントなどでネオジム磁石を使った実験/工作をしていると、子どもに混じって私もやらせてもらったりしていたのですが、ネオジム磁石を「お持ち帰り」させるとき、ネオジム磁石についての十分な注意がなくて、「それでいいのかな~?」と思うのですが・・・
で、ネオジム磁石を使った実験/工作をする場合は、『ネオジム磁石についての注意』を説明して、注意書きを持ち帰らせています。また、単に注意するだけでなく、ネオジム磁石を安全に持ち帰らせるための対処もしています。その方法はこちら→ネオジム磁石を安全に持ち帰る方法 …これまた科学ネタなんですよ~(^^)


※関連記事
2015/02/27 【世界一簡単な構造の電車】 これは面白い!...動く原理は『右ねじの法則』
2016/05/22 【世界一簡単な構造の電車】を作ってみました
2018/04/11 『フレミングの左手の法則』フリー画像…Fleming's left hand rule(free graphics) ←やっと、説明用画像を作りました。

※この記事の作成日は 2010/7/19
~.dion.ne.jp/~kagaku というサイトに載せていましたが、ホームページサービス(dion.ne.jp)が利用者減少のため2017/10/31で終了するので、ホームページのコンテンツをブログに移しました。

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