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2013年2月 2日 (土)

ラビリンスボックス(立方体の空間充填万華鏡)の作り方

※ラビリンスボックスのオリジナルは 1974年ヤマザキミノリ氏により考案されたCUMOSです。
朝日新聞の科学と芸術の間の取り組みを紹介する「遊びの博物誌」という記事で「サイコロ型万華鏡」として全国に紹介され、その後、これをプラスチックミラーで作る方法が物理/数学/科学系のサークルに広まり、いつしか「ラビリンスボックス」や「不思議アートのぞき箱」と呼ばれるようになったようです。
詳細は⇒CUMOS cubic cosmos scope since 1974 の「立方体の覗き箱のはじまり」をご覧ください。


ラビリンスボックス立方体の空間充填(くうかんじゅうてん)万華鏡ってどういうものかというと~
↓こういう立方体の箱ですが、万華鏡です。 いわゆる「箱型万華鏡」です。
Labyrinthbox01
↓三角形の覗き穴から中を覗くと~
Labyrinthbox03
↓ラビリンス(迷宮)が無限に広がっています~
Labyrinthbox07 Labyrinthbox06 Labyrinthbox08 Labyrinthbox10

では、このラビリンスボックスの作り方を説明します。

▼材料
・ポリカーボネイトミラー 450×300mm 厚0.5mm (東急ハンズ \1,354) これ1枚で4個分
・Radiant Light Film 200mm×300mm (東急ハンズ \693) これ1枚で8個分
・透明ビニールテープ 長75mm×3
・不透明ビニールテープ 長60mm×3, 長75mm×6
・セロテープ 少々
▼使用する道具
・カッティングマット(5mm単位の目盛つきのものがよい)
・カッター(ポリカーボネイトミラーを切るにはOLFA万能L型がお薦め)
・アクリルカッター(ミラーに傷を付けるにに使用 OLFAアクリルカッターP450 とか)
・定規(滑り止め付きのアル助がお薦め)

▼作り方
▽ポリカーボネイトミラーを75mm角にカッターと定規を使って切ります。
450×300mmのミラーを75mm角に切ると、6×4=24枚となり、ラビリンスボックス=立方体は6面で構成されるので、24÷6=4個分になります。
ポリカーボネイトミラーは鏡面側に保護シートが貼ってあり、裏は水色です。これをカッターで切るときは、保護シートが貼ってある鏡面側から切ります。(水色の裏側からではありません。こっちから切ると切り離すのが大変なんです。)
0.5mm厚のポリカーボネイトミラーは普通の力ではカッターを1回引いても切れません。でも2回も3回もカッターを引く必要はありません。カッターで1回切れ目を入れたら、あとは切れ目を広げるように折り曲げればポリカーボネイトミラーを切り離せます。

▽1セット6枚のミラーの内、3枚は覗き穴を作るために角を15mmのところで三角に切り落とします。1セットのミラーは↓このようになります。
Labyrinthbox20
この写真では覗き穴のない3枚に既に模様が刻まれていますが、その模様の刻み方を以下で説明します。

▽ラビリンスボックスの模様をどうするかは作る人の感性しだいなのですが、ここではポピュラーな幾何学模様で…
Labyrinthbox21
75mm角のミラーを水色の裏面を上にして、カッティングマットにセロテープで留めます。
カッティングマットの5mmの目盛線にミラーをぴったり合わせます。
で、アクリルカッターと定規で↓このように傷を付けます。
Labyrinthbox22
定規をカッティングマットの5mm目盛に合わせ、順にずらしてアクリルカッターで引っ掻き傷を付けます。この引っ掻いたところはミラーではなくなり、ここから光が入るようになります。
※アクリルカッターで引っ掻き傷を付けるとき力が入ります。このときプラスチックの定規を使っていると、プラスチックの定規がズリッと滑って線が曲がって、ありゃ~(>_<)ってことがありますので、使用する定規は滑り止め付きのアル助がお薦めです。

このように引っ掻き傷を付けると、端にバリが出ます。そのままにしておくと触ったときに痛いので、アクリルカッターの背を使って「バリ取り」をします。
Labyrinthbox23
アクリルカッターの背をポリカーボネイトミラーの縁に当てて、2,3回こすればバリは取れます。
※「バリ取り」とは→ パリ取り|NMRI 機械加工の基礎知識

▽さて、次はこの引っ掻き傷のところに色を付けます。色の付け方は、色つきセロファンを貼るとか、油性マジックで塗るとかの方法があるのですが、東急ハンズで Radiant Light Filmという優れもののフィルムを見つけましたので、それを使っています。
Radiant Light Film
Radiant Light Film は、反射特性の異なるポリマーを重ねた多層フィルムです。視角や光源を変えることで、ブルー、マゼンダ(紅紫色)、ゴールドと色が変化します。』

このRadiant Light Filmを↓この様に三角形に切り分けます。
Radiant Light Film cut
24枚に切り分けられ、1セットで3枚使いますから、8セット分になります。
このRadiant Light Film シールになっているので簡単に貼ることができます。
Labyrinthbox30 三角形の直角の角で、粘着剤面の紙をちょいとはがし…
Labyrinthbox31 ポリカーボネイトミラーの模様を付けた角に(慎重に)ピッタと合わせ…
Labyrinthbox32 粘着剤面の紙をず~っと引っ張って…
Labyrinthbox33 フィルムとミラーの間に気泡が入らないように貼っていきます。
Labyrinthbox34 ほら、キレイに貼れました。

▽さて、やっと組み立てです。
 透明ビニールテープ 長75mm×3 と
 不透明ビニールテープ 長60mm×3, 長75mm×6 を用意しておきます。
Radiant Light Filmを貼ったミラーは透明ビニールテープで、
覗き穴の切りかきのあるミラーは不透明ビニールテープ(長60mm)で、
↓このようにピタッと貼り合わせます。
Labyrinthbox51
ビニールテープをミラーに強く押し当ててください。
ビニールテープで貼り合わせたミラーをひっくり返します。
Labyrinthbox52
で、折り紙を折るように、ビニールテープで貼り合わせたところで折り曲げます。
Labyrinthbox53
この操作は、ミラーとミラーの間に適度な隙間を空けるために行っています。
このときビニールテープがミラーの厚み分伸びて、はがれてしまうこともありますので、ビニールテープをミラーにしっかりと押しつけてください。
一旦折り曲げたら、また広げます。
すると、ミラーとミラーの間に適度な隙間ができてます。

そしたら、ミラーを↓このように組みます。
Labyrinthbox54
内側のミラーの保護シートをはがします。
Labyrinthbox56 Labyrinthbox55
キレイな鏡面が現れます。
※この状態…3枚の鏡を直角に組み合わせたものは「コーナーキューブ」です。
Labyrinthbox57
鏡面に触らないように気をつけながら、
残るビニールテープ(長75mm×6)で、この2つを貼り合わせます。
これをピッタっと貼り合わせるのは、なかなか…簡単でもない。

▽ふ~やっと完成ですw(^o^)w
Labyrinthbox01 Labyrinthbox02

覗き穴から中を覗くと~ ラビリンス(迷宮)が無限に広がっています~(^o^)
Labyrinthbox11 Labyrinthbox12 Labyrinthbox15 Labyrinthbox16


空間充填(くうかんじゅうてん)」とは『空間内を図形で隙間なく埋め尽くす操作である。』
一般的な万華鏡は「平面充填」です。それについては、こちらをご覧ください。
万華鏡の仕組み(合わせ鏡)
このページで『正三角形以外の平面充填図形でも万華鏡は作れるのでしょうか? 調べて、実際に万華鏡を作ってみると、新しい発見があって、これがなかなか楽しいんです(^_^) 正三角形以外の万華鏡についての説明は Coming Soon?(いつになることやら(^^;)』と書いていて、ん~それを書きたいのですが、時間がなくて… やっと今日、空間充填の万華鏡ラビリンスボックスの作り方を書くことができましたという状況なので、そのうち(^^;

※関連記事:
ユニアート湘南平塚店 夏休み工作WORLD「ラビリンスボックス」
The art of Labyrinth box (Space-filling Kaleidoscope)
東京国際科学フェスティバル2010「作って楽しむ万華鏡の不思議(万華鏡カフェ)」
菱形12面体ラビリンスボックス(空間充填万華鏡)
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正20面体ラビリンスボックス(万華鏡)
コーナーキューブ(再帰性反射)
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サイエンスアゴラ2015『作って楽しむ万華鏡の不思議』で出展します
サイエンスアゴラ2016『再帰性反射』で「お~!」
ラビリンスボックスの組み立てキット…博物ふぇすてぃばる!4で完売しました~


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コメント

はじめまして。
こちらのサイトでラビリンスボックスなるものを知り、私も作らせていただきました。
作り方を丁寧に書かれていたので、不器用な私でも無事完成させることができました…。
写真では写らないですが、、、穴から覗くと、角度によっては自分の目が映るので、「こ、、これはまさしく“ムー”だ!」なんて思ったりしています…
私も多面体は大好きなので、またサイトにおじゃまさせていただきます。

ユートニウムさん、こんにちは。
お~ラビリンスボックスを実際に作られたんですか~!
> 写真では写らないですが、、、穴から覗くと、角度によっては自分の目が映る
そーなんですよ~。目がいっぱい浮かんでて…まさにラビリンス!になりますね。

ラビリンスボックスの組み立て終盤、3枚の鏡を2セット作ったとき、それぞれが「コーナーキューブ」になっています。最近「コーナーキューブ(再帰性反射)」のことも書きまして、コーナーキューブは上下左右に傾けても常に自分の目がど真ん中に映ります。
これもカメラのレンズではなく、自分の目が映っている様子を写真に撮りたかったのですが…無理ですね~

初めてメールいたします。
万華鏡サイトを探していて素晴らしいことをしておられることに驚いています。
特に、科学をわかりやすく、丁寧に説明されていること、それをすべて公開されていることです。

それで、今度、ボランティアサークルで子供たちと一緒にやろうと考えていますので、ご教示願いたいことがあります。

ミラーは、ポリカーボネイトでないといけないでしょうか?
プラステックミラーなら値段が少し安いように思いますが。
よろしくお願いいたします。

サイエンスアゴラ2013で土曜日の最後に 出会いました。良い展示でとても楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます。材料を仕入れて作りたいと思います。

> ミラーは、ポリカーボネイトでないといけないでしょうか?
> プラステックミラーなら値段が少し安いように思いますが。
こちらに回答いたします。(サイエンスアゴラで手一杯で回答が遅くなりました。)

ラビリンスボックスは鏡の裏を引っ掻いて模様をつけますので「裏面鏡」である必要があります。「表面鏡」ではできません。
ポリカーボネイトミラーは裏面鏡です。
プラスチックミラーは…(値段が少し安い物なら)塩ビミラーだと思いますが、塩ビミラーは表面鏡です。塩ビミラーではラビリンスボックスは作れないと思います。(試したことありませんけど。表面鏡を表面から引っ掻くと、鏡面は傷だらけ、指の指紋だらけになってしまうと思います。)

> 今度、ボランティアサークルで子供たちと一緒にやろうと考えていますので、
是非やってください。ラビリンスボックスを初めて覗いた人は誰もが「わ~!」「お~!」「キレイ~!」「すげ~!何コレ?」と感嘆の声を発します。

ポリカーボネイトミラーの材料費は一人分400円ぐらいになってしまいます。ここがボランティアサークル等で実施するときのネックになります。
ラビリンスボックスのサイズは75mm角にしていますが、一人あたりの材料単価を下げるために50mm角で作るというのも考えられます。しかし(50mm角で作ったことありますが)覗き穴から鏡面までの距離が近すぎて、目の焦点が合わず見にくいものになってしまいます。75mm角がお薦めです。

すみたろうさん
> サイエンスアゴラ2013で土曜日の最後に 出会いました。
あ~ 最後まで熱心に見ていただき、色々質問もされていた方ですね。
色々と質問してくださるので、こちらも嬉しくなって色々と語らせていただきました(^_^)
是非材料を仕入れて作ってみてください。

はじめまして。
RikaTan(リカタン)の2016年8月号でラビリンスボックスなるものを知り、こちらのサイトへお邪魔し、私も作らせていただきました。
作り方が丁寧に書かれていて、どんな材料を用意すればよいか、どんな風に材料を切ればよいか、つなげばよいか、とてもよくわかりました。
10個くらい下ごしらえをして、私の所属している理科教育サークルに持って行って披露し、サークルメンバーに作成してもらいました。
大好評でした。
模様によって、いろいろな世界が見られるので1つだけでなく、違ったものをまた作りたくなります。
ありがとうございました。
トラックバック機能がなかったので、コメントを送らせてもらいます。
これからもよろしくお願いします。

みっつーさん
はじめまして。
> 大好評でした。
ラビリンスボックスは確実にウケますね(^o^)
サイエンスアゴラ2016で展示してたら、FNN(フジニュースネットワーク)に取材されました。その記事は…
http://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/2016-1ad4.html

あと、子供たちにウケる鏡を使った幾何学工作が「鏡の中のサッカーボール」です。
http://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/2014-b23f.html
お薦めアイテムの一つです。参考にどうぞ。

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